明治は25年度、既存のブランドの強みや安心感に、利便性・栄養・楽しさなどの価値を進化させた新商品で市場活性化を図る。林聡史グローバルフードソリューション事業本部フローズン・食品事業部長は「消費者の選択する目は非常に厳しくなっている。ニーズを捉え、明治ならではの栄養や健康価値、安心とおいしさに新たな食シーンの提案で市場を拡大させる」と意欲を示す。
「明治ベジフルスライス かぼちゃブレンド」「同トマトブレンド」(112g、税込み389円)は黄色や赤の鮮やかな見た目が楽しく、鉄やカルシウム、β―カロテンなどの栄養も摂れる商品。「朝食時に野菜を少量でも手軽に摂りたい声を受けて開発した。野菜のパウダーを練り込むためスライスチーズよりも成型が難しく、明治の知見を活用した」(担当者)。
「明治チューブでクリーミースプレッド」(120g、税込み292円)は生クリームを製品中3割配合した。今回、20~40代女性をコアターゲットに水色のパッケージ上部にシズルを配置するなど、既存の「明治チューブで」シリーズとは印象を大きく変えた。甘さ控えめでパンやワッフルなど様々な食品に活用できることを伝える。
脱脂粉乳過剰在庫への対応も加速させる。三井基史同事業本部長は「これまで以上に自社製品の拡大やシーン拡大で脱脂粉乳の需要拡大に取り組む」と説明。CVS限定で発売している「お米でつくったかりんとあられ濃苺ミルク」(30g、税込み160円)は、明治が提供した脱脂粉乳を苺ミルクの蜜部分に使用した。

レトルトの「銀座洋食ビーフ黒カリー」(180g、税込み518円)は、「銀座カリー」に比べ牛肉ブロックを1.5倍使用し、果物の甘みも加えた複雑なコクが特長。近年300円以上の高価格帯が好調なことから、ワンランク上の味わいが楽しめる新商品として提案する。
冷凍食品も「銀座」ブランドの強化を掲げる。近年ワンプレート商品が人気なことから、「銀座洋食 ふわとろたまごのデミオムライス」(300g、OP)など3品を投入。既存の「明治えびグラタン3個入」「同ドリア」はホワイトソースに「氷点濃縮仕立て」や「とろ~りクリーミー製法」など独自技術を採用し、より新鮮なミルクの香りと滑らかな食感を実現した。昨年30周年を迎えた「明治 エッセル スーパーカップ」は、初のきな粉フレーバーを投入し、好調の動きを加速させる。
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