12.8 C
Tokyo
11.4 C
Osaka
2025 / 12 / 18 木曜日
ログイン
English
加工食品冷凍食品ニチレイフーズ 家庭用は米飯・麺類を拡充 健康ブランド全国展開

ニチレイフーズ 家庭用は米飯・麺類を拡充 健康ブランド全国展開

ニチレイフーズは、25年春季の家庭用新商品として、米飯類の新たな定番を目指す「たっぷり卵のえび炒飯」、“デュアル調理麺”の第2弾「コクと旨味の魚介豚骨ラーメン」などを発売する。また昨年からテストマーケティングを実施してきた健康ブランド「everyONe meal(エブリオンミール)」が好評なため、3月から全国展開に切り替える。引き続き「力強いカテゴリー政策の推進」と「新規需要創造への挑戦」を開発コンセプトに、さらなる需要拡大を図っていく。

発表会の席上、松尾哲哉取締役専務執行役員は「家庭用の新商品は生活者のトレンドを踏まえ、おいしさを原点にパーソナルユース・健康・バリューバランスをテーマに開発。業務用はインバウンドを含め外食・総菜とも需要は好調ながら、バックヤードの人手不足はますます深刻化しており、おいしさと簡易オペレーションを両立した商品でお役立ちしていきたい」と述べた。

家庭用は炒飯類の市場が直近10年で約200億円増と拡大基調にあり、ラインアップ強化で一層の成長を目指す。主力品「本格炒め炒飯」は年間売上150億円以上を誇るが、今春は焼豚をブラッシュアップ。サイズ、香ばしさ、ジューシー感をそれぞれアップさせた。新商品「たっぷり卵のえび炒飯」は市場でありそうでなかったフレーバー。食べ応えあるえび、風味も感じられる大きな卵、自家製えび香味油で町中華のおいしさを再現した。

パーソナルユース市場を開拓する一環で麺類の強化を加速しており、デュアル調理麺の第2弾「コクと旨味の魚介豚骨ラーメン」を発売。汁あり(魚介豚骨ラーメン)・汁なし(まぜそば)を好みに合わせて選べることがポイント。第1弾の「本当に旨い担々麺」は発売2か月強で150万食のヒット商品となった。

健康ブランド「everyONe meal」を3月から全国展開する。日常の食事でおいしくたんぱく質を摂れることが特長で、「生姜香る参鶏湯」「鶏と豚ひき肉のキーマカレー」「ミルク仕立ての具だくさんスープリゾット」など13品を揃える。素材の組み合わせや独自の調理法を生かした「おいしさ再現技術」で開発。一部スーパーで実施したテストマーケティングでは既存品「三ツ星プレート」と同程度の実績を示すなど「想定を超える売れ行き」(同社)。今春は1人前トレイ入り米飯4品を追加した。

業務用は、各業態とも最大の課題である人手不足に貢献できる商品の開発を推進。おいしさをベースに利便性・健康感も追求した。

「特撰中華 具沢山春巻」
「特撰中華 具沢山春巻」

手作り・専門店品質の新商品として、「究極の唐揚げ」「ブロスハンバーグ」がヒットしており、今春は「特撰中華 具沢山春巻」を投入。具材量を従来比1.4倍にし、皮はパリッとした食感と照りつやにこだわった。

「宮城県蔵王産ミルクのとろ~りクリームコロッケ」も自信の逸品。独自技術でクリームのなめらかさが持続し、新たなパン粉とバッターを採用したことで衣のサクサク感も長持ちする。

「素材そのままカリフラワー」は、生鮮に匹敵する風味と栄養素を保持している。過熱蒸気による加熱で高品質をキープし、先行したブロッコリー類は好調な売れ行き。今後はほうれん草などボリュームの大きい素材にも採用していく方針。

関連記事

インタビュー特集

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。