年末年始は9連休 コンビニに追い風?メリハリ消費予想のローソン 5万円超の豪華おせちも

ローソンは、コト消費やプチ贅沢などの消費トレンドに対応したクリスマス向けケーキ29品とプレミアム感やバラエティー性を重視したおせち料理15品で年末商戦に臨んでいる。

同社では、今年の年末年始は9日間の大型連休で短期旅行や帰省、日帰りレジャー、自分の時間の確保など様々な過ごし方を組み合わせたハイブリッド型になると予想されていることから「メリハリ消費でダイバーシティに過ごす年末年始」をテーマに商品を拡充。コンビニスイーツの安心感や、百貨店や洋菓子店など購入場所の減少に加え、高齢者の買い物アクセスの困難さが顕在化していることを受けコンビニでの年末商品購入が増えると見込んでいる。

自分で飾り付けられるケーキ - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
自分で飾り付けられるケーキ

クリスマスケーキは、コト消費に対応した自分好みに飾り付けられるDIYケーキを強化。フルーツなどの飾りつけが可能な「シンプルショートケーキ6号」(2560円)と「プレミアムロールケーキ」(2400円)を発売した。自社のスイーツブランド「Uchi Café」がアンリ・シャルパンティエやゴディバなどとコラボした専門店監修ケーキでは、プチ贅沢のニーズに対応している。

一方で個食向けも充実させた。ゴディバ監修の「プティノエルショコラ」(551円)のほか、赤、ピンク、白が華やかな「ノエルルージュ」(419円)、ピスタチオペーストを贅沢に使った「ノエルピスターシュ」(419円)も用意した。

おせち料理は5万円超の豪華な「厳選国産食材使用和風おせち三段重至極」のほか、定番の「和洋中おせち三段重」(2万2000円)に加え、地域応援の「丸水札幌中央水産監修 北の幸おせち」(2万2000円)と「北陸美味めぐりおせち」(1万5800円)を用意した。「北陸美味めぐりおせち」は売上の一部を能登の子ども食堂応援基金に寄付する。さらに、食品ロス削減をテーマに規格外品の食材を利用した一段重の「Mottainaiおせち」(4500円)は、昨年実績で3000台を販売。環境問題に対して意識の高い人や少量を好む人からの要望に応えた。また旅行や外出予定の人に向けて冷凍おせちを昨年の1品から4品に増やしている。

また、デリバリー動向については、通常時のファストフーズ、ソフトドリンク、デザートなどに加え、年末年始はビール・発泡酒やドリンク剤、ヘルスケア、スナック、即席めんなどが売れ筋の上位にランクイン。人が集まる機会が増えることから、同社では「酒類やつまみ、年越しそばの需要が高まる」と分析している。

ローソンでは、年末商品のアプリ予約が増加傾向。11月の時点でクリスマス商品が約2割、おせちが約3割を占めている。これまでのクレジットカード決済に加えてバーコード決済ができるようになったことも一因のようだ。コンビニの年末商品の予約購入時期は後ろ倒しになっている。同社では、今シーズンの年末商品の売上として前年比10%増を予想。年内の曜日回りから考えると、働く生活者が複数の店舗で買い物をしにくいことが想定され、コンビニでの購入には追い風と捉えている。