10 C
Tokyo
10 C
Osaka
2026 / 01 / 14 水曜日
ログイン
English
流通・飲食小売セコマのヒミツ 業界に先駆けてコンビニを開業した背景とは?

セコマのヒミツ 業界に先駆けてコンビニを開業した背景とは?

日本のコンビニ業界に先駆けて1971年、北海道札幌市に1号店をオープンしたセイコーマート。

1974年の会社設立以降、「集団脱退事件」「ジンギスカン事件」「レジスター事件」の3つの“事件”を経験し、そこで学んだ教訓を胸に自前主義を先鋭化。自前主義を推進すべく製配販のサプライチェーンを構築して独自路線を歩む。独自路線の礎となる創業・黎明期の逸話についてセコマの赤尾洋昭社長に聞く。

セコマの実質的な創業者は、赤尾社長の父で元代表取締役会長の赤尾昭彦氏。北海道留萌高校卒業後、北の誉酒造に入社、その後まもなく北海道で当時3番手の販売金額シェアを占めていた酒類卸会社・丸ヨ西尾商店に転籍した。

赤尾洋昭社長
赤尾洋昭社長

「当初は公務員になるつもりだったが、給料に惹かれて酒の業界に入ったと父から聞いている。当時の公務員の月給が7200円で、父が就職した会社は9000円だった」と赤尾社長は語る。

入社時の主な卸先は、個人経営の酒屋や飲食店だった。だが、まもなくして第二次流通革命によりスーパーが勃興。さらに某大手スーパーが北海道に進出するという話が広まる。

これを受け「父の胸の内には、大手スーパーの進出によりウエートの高い卸先である個人商店が潰れてしまうという強い危機感があった」という。

このような危機感を抱く中、赤尾昭彦氏がある企業の広報誌をめくると、コンビニ黎明期と題した記事に目がとまる。これに瞠目し当時、日本にはないコンビニ業態に活路を見いだし、アメリカへ渡る。

「記事をきっかけにアメリカのコンビニを視察したのがセイコーマート設立の最初の動きとなった。当初は自らコンビニを手掛けるという考えはなく、卸先の経営近代化による存続のためだったと聞く。卸先がコンビニを経営すれば、スーパーが進出してきても存続し、その結果、卸も生き残れると考えたようだった」と説明する。

1971年8月、卸先の個人商店を支援してコンビニへと業態を変更し「コンビニエンスストアはぎなか」(現・セイコーマートはぎなか店)がオープンした。これが1号店となる。

1号店の運営に、丸ヨ西尾は新規事業の位置づけで関与。丸ヨ西尾から独立し、セイコーマート(現セコマ)を設立したのが1974年。

加盟店が数十店に拡大した頃から自前主義の考えが芽生える。

「酒類や食品のルートはあったが、それ以外はほかから仕入れていた。惣菜や日配品は店が市場から仕入れていた。惣菜のメーカーを探したが採算が合わないといった理由で供給してもらえず、そこで自ら作り始めようと1979年に立ち上げたのが東部食品」と振り返る。

東部食品は、加盟店の組合(セイコーマート商業協同組合)とセコマが半々ずつ出資して設立された初の自社工場。現在の北燦(ほくさん)食品の源流となる。

のちに東部食品は、丸ヨ西尾などと2002年に合併して、セイコーフレッシュフーズへと社名変更。これと軌を一にして商品開発のために北燦食品が設立される。

北燦食品は現在、惣菜・サラダ・調理麺・サンドイッチなどの商品開発と製造に加えて野菜や果物などの生鮮品の商品仕入を行っている。

一方、セイコーフレッシュフーズは、商品調達から配送、販売までを手掛ける総合卸。現在では、常温・冷蔵・冷凍の全温度帯で飲料水・生鮮品・菓子・雑貨・アイスクリーム・冷凍食品など幅広い商品の卸・配送を担っており、卸・配送先はセコマグループの小売店にとどまらず道内外の業務用ルートなど多岐にわたる。

製配販サプライチェーン構築のはしりとなった東部食品の設立。セイコーマートの店舗数も徐々に拡大し、100店舗を達成した頃、集団脱退事件が勃発する。

 

関連記事

インタビュー特集

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

スタジオたむろはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。