15 C
Tokyo
11.9 C
Osaka
2025 / 11 / 07 金曜日
English
逆光線(コラム)インバウンド活況の裏側で
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

インバウンド活況の裏側で

訪日外国人客数が過去最多ペースの中、消費の現場に変化が起きている。コロナ期間中に海外で日本の食文化への関心が高まり、円安の効果もあって高額品に熱い視線が注がれる。

▼外国人に人気の某地方都市。玄関口となるターミナル駅に直結する百貨店では日本酒の売場をインバウンド向けに一新。高級酒を好む傾向にあることから、店頭には酒米を極限まで磨いたプレミアムなお酒や外国人が醸造したストーリー性のある希少酒などが並ぶ。

▼なじみのない銘柄が増えた品揃えに対し、地元の一部常連客は不満を漏らす。外国人富裕層は1万円以上の酒にも手を出すが、多くの日本人はギフトでも尻込みする。代わりに棚落ちした清酒メーカーからは「生活者のニーズに合っていない」と恨み節も。

▼賛否両論の状況だが、酒どころに本社を置く地場問屋の幹部は「チャンス」と話す。「伝統的な酒蔵には世間に知られていない魅力や価値がまだまだ眠っている。それらをうまく引き出してどう表現するかがカギ。外国人に喜ばれる商品づくりをサポートしていきたい」と知恵を絞る。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点