片手で食べられるパウチ容器入りラーメン eスポーツ市場開拓へ 日本ハム

日本ハムは、同社初(関連会社除く)のリキャップ式スパウトパウチ容器を採用した片手で食べられるラーメン「BOOST NOODLE」(ブーストヌードル)を、7月27日からまずはECサイトで発売した。コンビニの数店舗でも店頭に並ぶ。

岸本栄執行役員は「新市場(カテゴリー、チャネル)に挑戦」とし、ゲーマーの若手開発者が発案した商品で、伸長するeスポーツ市場を開拓する。

同品は、同社が若手開発者を中心に実施する「開発甲子園」の22年度に優勝した提案。開発者は自身がゲーマーであり、オンライン対戦型ゲームを長時間プレイしながらもラーメンが食べたいとの発想から、ゲーマーの課題を解決する商品として開発した。

その主な課題は「高額なゲーム機器や机を汚さずに食べたい」「忙しいゲーム中に短時間で片手で食べたい」「ゼリー飲料や飲み物ではなく食事に近いものを食べたい」の3点。

これらの解決を目指す同品は、スパウトパウチに、短くカットした麺、チャーシュー、メンマがゼリー状の濃厚魚介豚骨スープと絡み合った状態で入っており、その食べやすさなどで特許を出願している。味は「つけ麺のような味わい」(同社)で、スープの中で麺が伸びないように麺の原料はこんにゃくとした。

価格は税込660円。スパウトパウチのゼリー飲料と比べると高いが、「価値価格で勝負」(岸本氏)し、今後は品質、規格、コストなど、「消費者の声を聞きながら」(同)検証する。

また、ラーメンとした理由は、ターゲット層とする20~30歳代男性の好きなメニュー上位であること。

同社によると日本のeスポーツ市場は22年に125億円で、毎年20%ほど伸長が見込まれ、25年は218億円と推定されている。