12.2 C
Tokyo
13.1 C
Osaka
2025 / 12 / 29 月曜日
ログイン
English
農水畜産業食肉チリ産豚肉 協定発効で対日輸出に弾み 顧客ニーズに寄り添い安定供給 信頼できるパートナーに

チリ産豚肉 協定発効で対日輸出に弾み 顧客ニーズに寄り添い安定供給 信頼できるパートナーに

チリポーク(チリ豚肉協会)の幹部がこのほど来日し、日本の取引先関係者などを招き6月6日に都内で懇親会を開催。チリ産豚肉の対日輸出拡大へ、品質とおいしさをアピールした。

チリが日本へ豚肉の輸出を開始してから今年で25年。昨年には環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的協定(CPTPP)にチリが加盟したことで、豚肉の対日関税も低下。日本への豚肉輸出は、数量で前年比21%増、金額25%増と躍進した。

チリカルネ(チリ食肉輸出協会)でチリポークを担当するピア・バロス氏は、6日の会見で「日本はチリポークにとって3番目に大きなマーケットであり、とりわけ高価格帯の部位にとっては重要な市場だ」として、対日輸出拡大への意欲を表明。

「豚肉をはじめとしたチリ産の農産品は『輸出するために生まれてきた』と言われるほど輸出には力を入れている。豚肉は生産量の51%を輸出。それぞれの市場でお客様が必要とするものを学び、提供している」として、日本の顧客ニーズに寄り添う姿勢を強調した。

またチリ産豚肉の最大手サプライヤーであるアグロスーパー社のファクンド・ポロリ氏は、昨年は多くの豚肉供給国で生産量が低迷するなど世界的に環境が厳しさを増すなか、チリ産豚肉が生産量を維持したことを報告。

「昨年2月のCPTPP発効により、この1年で日本のお客様は3倍に増えた。チリの輸出企業は、難しい状況のなかでも大きな役割を果たしている」と強調した。

米国などからチルドで輸入されている豚肉の供給量が減るなか、チリ産の冷凍豚肉は価格の手ごろさもあり、円安に苦しむ日本の顧客から支持が高まっているという。

懇親会では料理研究家・ワタナベマキさんの調理実演も
懇親会では料理研究家・ワタナベマキさんの調理実演も

「四元豚をはじめ、日本のお客様が求めるものをご提供できる機会が増えている。欧米の豚肉にも負けないクオリティをご提供できることをアピールできるチャンスだ」と意気込むポロリ氏。

一方で「チリの豚肉業界は、欧米と数量で競争しようとは思っていない。彼らが量販店なら、われわれはブティック。お取引先企業に対して常に安定供給を続けることで、どんなときでも提供してくれるという信頼感を獲得したい」として、信頼できるパートナーとしてより多くの日本企業に知ってもらいたいとする考えを示した。

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。