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2025 / 11 / 16 日曜日
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加工食品乾麺・乾物小善本店 BtoC強化へ直営店「のりきっちん HANARE」 事業年商1億円目指す
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

小善本店 BtoC強化へ直営店「のりきっちん HANARE」 事業年商1億円目指す

小善本店は5月1日、東京都台東区の本社近くに「のりきっちんHANARE」をオープンした。オリジナルメニューの弁当を中心に提供し、テイクアウト・イートインの両方に対応。BtoC事業全体で3~5年以内に年商1億円の達成を目指す。

同社は2021年11月に改装した本社ビルの1階で、22年1月から直営店「のりきっちん」を運営している。板海苔を粉砕して味付けした「のりカケルくん」や、海苔にキャラクターなどの形をレーザーカットした「のりあーと」といった自社人気製品に加えて、おにぎりを10種類ほど販売し、リピーターを獲得している。

この度「HANARE」を開店したのは「のりきっちん」の目と鼻の先にあるビルの1階。厨房設備を新設し、より本格的なメニュー提供を可能とした。2店の差別化に気を配りつつ、海苔のアピールを強化する考えだ。

小林祐介常務執行役員
小林祐介常務執行役員

4月30日、メディア向け試食会で同社常務執行役員の小林祐介BtoC事業本部長は、「のりきっちんに続くBtoC事業の第2弾として、一般消費者に海苔のおいしさを伝えたい。『HANARE』を軌道に乗せたら、浅草駅周辺などへの出店も検討する。3~5か年でBtoC事業の年間売上高1億円を目標に取り組む」と語った。

「HANARE」の主な想定客は、店舗近隣で働く人たちや浅草近辺を訪れる外国人旅行者たち。近隣に中食の提供店舗が少ないこともあり「来店客数は十分に見込める」と小林本部長は話す。

店内は、壁を背にカウンターを設け、12席をL字に配置したレイアウト。2人掛けテーブルが4つ、1人掛けテーブルが4つ。厨房で調理したものを入口近くに陳列して販売し、用意がなくなったものは注文を受けてから調理する。客単価は1千円前後を想定し、1日の目標販売数は100食とした。

一押しは、同社最高品質の有明海産海苔「優雅」を全形1枚用いた「鮭優雅海苔弁当」(税込1千100円)。ご飯を2層に分け、下からご飯・鰹節醤油・海苔(4分の1枚)・ご飯・海苔(4分の1枚)という構成とし、残りの半裁(2分の1枚)はパリパリの状態で提供。口溶けの良い海苔のおいしさを伝える。

その他の弁当にも海苔を生かし、「生姜焼き弁当」(800円)と「唐揚げ弁当」(700円)ではご飯に海苔を敷き、「炒飯弁当」(800円)ではバラ海苔を使用。「デミたまハンバーグ丼」(900円)は「のりあーと」付きにした。

弁当以外では、「優雅スパムおむすび」(380円)に加えて「のりカケルサラダ」(350円)、「みそ汁」(200円前後)をラインアップ。3種の味を用意した「のりあーとお団子」(1本180円)は、団子に巻く「のりあーと」を4種類から選べて、食べ歩きしやすい包装で提供する。

飲み物はソフトドリンクのみで始めたが、アルコール類の提供も視野に入れる。海苔とチーズのおつまみセットなど、海苔の使用シーンを広げるメニューを加える予定だ。

営業日時は月~土の11~19時とした。Uber Eatsなどの出前アプリにも順次対応を予定。今後は定食などイートイン向けメニューの開発や営業日時の調整など、来店客の様子を見ながら進める。

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