雪印メグミルクは3月9日が「さけるチーズの日」に制定されたことを記念して、同日「さけるチーズフェス2024」をアーバンドック ららぽーと豊洲で開催した。チーズがさける様子を緻密に再現したオブジェやクイズラリー、キッチンカーのメニュー提供で独自のおいしさと楽しさを発信した。当日は天候にも恵まれ、多くの親子連れが集まった。
開会式で加藤光一郎乳食品事業部長は「3月9日(サ・ク)のゴロに合わせて『さけるチーズの日』を制定した。お客様と一緒に楽しい体験を多く作りたい」とあいさつ。
乳食品事業部の西嶋拓也氏は「3月9日を1年間で1番さきまくる日にしたい。おやつやおつまみなど、家族の中心にいるチーズとして楽しんでほしい」と期待した。
「さけるチーズ」は、山梨県にある同社のチーズ研究所で開発され、地域限定の手造りチーズとして発売した。「サキイカのように割ける意外性と楽しさが非常に好評で、北海道の工場で生産体制を整え全国に届けられるようになった」(加藤部長)。
西嶋氏は「さけるチーズ」独自の魅力として、楽しさとおいしさのハイブリッド型である点、さき方の変化で子どもの成長を実感できる点などを挙げる。一方、主力の6Pチーズに比べると認知率が低く、自分ゴトとして捉える人が少ないなど消費に伸びしろがあることから、今後は「さけるチーズの日」をフックに、子どものおやつとしての需要が期待される春休みの期間の売上ボリュームを増やしていく。
「さけるチーズ」独自の硬い食感もポイントという。商品開発担当で管理栄養士の松島美弥子氏は「よく噛むことで虫歯予防につながるほか、1本で長い間楽しめる分、子どもに与えている間に家事をしたり、おやつの節約にもつながる。一番は心の栄養がチャージできる」と魅力を伝えた。
同社のチーズ事業は23年度(4―2月)104%程度で推移。なかでも「さけるチーズ」は、子どもに人気のコンソメ味も底上げして109%程度で推移するなど手応えがあった。今後は「さけるチーズの日」をフックにしたイベントや店頭プロモーションで、成長をさらに加速させる考えだ。