冷凍食品や調味料の宅配を主力事業に展開するSL Creations(SLC)は、このほど「全社合同マネージャーミーティング」を本社で開き、佐藤健社長は「2024年のテーマは『地固め』と『原点回帰』。独自基準で安全とおいしさにこだわった商品の価値を改めて訴求し、さらなる売上拡大を目指す」など基本方針を語った。
同社グループの売上は食品主体の宅配事業が9割以上を占める。それを支えるのが全国に18拠点を構え、約1万人で構成する販売員(シュガーレディ)組織。自社製品を既存ユーザー(約15万世帯)に届けながら、新規顧客開拓も図っている。2月5日~4月26日、会員向けの月刊誌「SLC倶楽部」などで販促フェアの「ベストオブベスト」を2年連続で実施。
対象は冷凍食品の新商品9品、既存品26品、調味料32品、合計67品。期間中、対象商品の販売前年比は110%を計画。
新商品のポイントは、自社製品の調味料・素材を使って安心・安全とおいしさにこだわったことだ。開発にあたっては、通常は小容量の家庭用製品を業務用規格に改めるなど対応した。うち、具付き麺の「きつねうどん」は、リピーターの多い「だし香る白だし」と「味付いなりの皮(薄味)」を使用。国産小麦と塩のみで作った麺がよく絡む。1食260g、税込370円。
「ミニフライドチキン」は、自社の「チキンブイヨン」と「ハーブソルト」でコク深く風味豊かな味わいに仕上げた。200g、同1千50円。「塩麹レモンチキン」は、「蔵元仕込みの塩麹プラス」により肉のうま味とやわらかさがアップした。130g、同830円。
一方、近年は外販事業にも注力する。なかでも「最高峰の冷凍食品」と銘打った「Z’s MENU」の取り扱いが50社超(百貨店・スーパーなど)に広がった。今後の新商品はサンドウィッチ、サムギョプサル、スイーツなどを計画。「Wise days」は商品規格の見直しを検討するほか、新たに日本の鍋メニューを開発予定。「Remake BODY」は、低糖質を特長としながらも、根強いニーズの麺類も商品化したい考え。
一方、BtoB事業の「OPF(オフィス・プレミアム・フローズン)」が好評だ。オフィスなどで同社の冷凍食品が利用できる福利厚生向けサービス。月額3万9千600円(税込)より、従業員は100円か200円で好みのメニューを楽しめる。23年は累計1千200契約と当初目標を達成し、24年中に2千契約を計画。麺類・米飯類・バーガー類・総菜類などラインアップは豊富だが、ユーザーが飽きないように新商品を積極的に提案する。