丸美屋食品工業の2023年12月期総売上高は前年比9.4%増の640億7千500万円で着地した。ふりかけ群が好調に推移し、初めて600億円の大台を突破。24期連続の増収を達成した。24年12月期は総売上高で前年比約2%増の650億円強を目指す。18日に阿部豊太郎社長が明らかにした。
前12月期総売上高の内訳は、小売用売上高523億9千800万円、前年比7.5%増、業務用を含むその他売上高116億7千600万円、同19.3%増。
商品群別に見ると、ふりかけ群(キャラクター群を除く)は245億円、13%増、中華の素群は135億6千万円、1%増、釜めしの素群は56億8千万円、2%増。基幹3群の合計で444億9千万円、8%増となった。3群以外でも、お茶漬け群が18%増となり、米飯群が11%増と大きく伸長し、キャラクター群も4%増と順調に推移した。
ふりかけ群の商品別実績は、「のりたま」7%増、「すきやき」24%増、主要5品の合計で10%増。また「混ぜ込みわかめ」が14%増、「ソフトふりかけ」も14%増と好調に推移した。
中華の素群の商品別実績は、「麻婆豆腐の素」2%減、「麻婆茄子の素」2%増、春雨群19%増、麺用ソース1%減など。釜めしの素群の商品別実績は「とり釜めしの素」2%増、「五目釜めしの素」1%増、限定品を含むその他4%増となった。
また、新商品では「ちいかわ」シリーズや「混ぜ込み赤しそ」、期間限定の「混ぜ込みわかめ」や期間限定の「麻婆豆腐の素」、さらに「海苔しらす」が貢献。「タンミョン」シリーズや「新潟醤油釜めしの素」も各商品群の底上げに寄与した。
阿部社長は、総売上高で初めて600億円を上回り、24期連続で増収となったこと、基幹各群でシェアを上げたことを報告したうえで「収益は非常に厳しい。24年度以降、収益回復を少しずつ図りたい」と強調した。
同社は22年度以降、順次値上げを実施してきたが、阿部社長は値上げ以外の収益改善努力に取り組む考えを強調。「基本は付加価値の高い商品、利益率の高い商品のウエートを上げることだろう。そういう努力をコツコツと積み上げていく必要がある」と語った。