11月に入ったにもかかわらず、先日の3連休は全国各地で記録的な暑さになった。まさに行楽日和で各地の行楽地は賑わいを見せた。もちろんそれはそれで良かった。しかし、この暑さはやはり良いことばかりではない。
▼暑さによる生育の遅れから野菜の価格が高い。トマトが深刻。ねぎも高値。キャベツや白菜、大根なども平年を上回る水準で推移している。11月後半には出荷数量、価格ともに平年並みに落ち着くとの見通しがある。だが、その動向は懸念される状況にある。
▼鍋やシチューなど冬場に需要期を迎える温かいメニューはこれらの影響を受けざるを得ない。例えば、鍋メニュー。気温が高いうえに、鍋商材ともいえる白菜、ねぎの価格も高い。需要の立ち上がりが遅れていることは明らかだ。
▼鍋つゆなどのメーカーも小売業も冬場を代表する鍋メニューには大きな期待を寄せている。今後の気温の低下や野菜価格の下落に伴いどこまで巻き返せるか。クリスマス、年末年始と続く商戦の中でどこまで存在感を示せるか。その動向がこの冬場における焦点の一つになる。