共栄は10月18日、和歌山ビッグ愛(和歌山市)で4年ぶりとなる展示会を開催。メーカー75社が出展し65社、約100人が参集した。会場入口の企画コーナーではメーカー推しの一品として新製品を中心に紹介。ラーメンの試食なども行った。
ヤマダイは焼津の「かつおラーメン」、横浜の「サンマー麺」を紹介。担当者は「関西ではあまり馴染みのないラーメンを食べて、知ってもらいたい」と話していた。大阪の大醤は埴輪の姿をしたその名も「埴輪醤油」をアピール。世界文化遺産の百舌鳥・古市古墳群がある堺市の土産物店などで販売する。「関西は古墳が多い。堺以外の古墳がある地域に広げたい」としている。
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共栄は今年、創業60周年を迎えた。玉置宗克社長に思いと近況を聞いた。
当社は1963年6月5日に創業し、今年で60周年を迎えた。この60年は会社の歴史でもあるが、共栄の社員やメーカーの担当の人たちなど携わってきた多くの人々の歴史でもある。
当社の前身、玉置商事が始まったきっかけは戦争であった。戦後の何もない時に父が海水を汲んで流木を拾い、海水を焼いて塩を作った。それを山間部の集落に売りに行くと、やがて缶詰や洗剤はないのかと言われ、持って行くようになった。その後、御坊にあった乾物や菓子、日用品の問屋と一緒に設立したのが共栄だ。
人生と一緒で山あり谷ありだったが、何があっても事業を存続させると父は常に言っていた。今後、これまで以上に厳しい環境になるだろうが、それに合わせて会社も変わらなければならない。
前5月期の売上高は前年比99%の29億5千万円。今期は値上げのあった即席麺の苦戦や猛暑が影響したが、この展示会で10月、11月の売上を伸ばし、目標の101.6%を達成したい。