ポッカサッポロフード&ビバレッジの「北海道コーン茶」が人気を博し大幅に伸長している。
13日取材に応じた安田剛史マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャーは「無糖茶飲料市場でのコーン茶のカテゴリーは小規模だが、コーン茶市場は年々大きく伸長している。人口の多い首都圏や関西圏を中心に全国的に好調」と説明する。
同社は2012年から「やすらぎ気分のコーン茶」を展開。21年3月に現在の「北海道コーン茶」へと刷新して以降、拡大を続けている。
22年伸長率は、前年比約1.5倍。21年3月までは前身商品「やすらぎ気分のコーン茶」との比較になる。
今年も好調を維持し21年比で2倍以上の着地を見込む。
好調要因の筆頭に挙げるのが北海道産という安心感。特にリニューアル後の拡大は、商品名に“北海道”と銘打ったことが大きく寄与したと思われる。
「国産素材の安心感や北海道の産地の魅力がおいしさ感につながっている」と述べる。
次いで美容イメージやSNSでの発信、飲食店での体験を好調要因に挙げる。
美容イメージについては「無糖やカフェインゼロといったところが美容イメージにもつながっている」との見方を示す。
SNSでの発信に関しては、芸能人やVチューバ―といったインフルエンサーがSNSに「コーン茶」というワードを投稿したタイミングで大幅な伸長が見られる傾向にあるという。
飲食店では「1L 業務用北海道コーン茶」が主に焼酎などの割り材として使われ好調に推移。このことが生活者とコーン茶の接点拡大につながり「北海道コーン茶」の販売にも好影響を与えているとみられる。
業務用は19年秋に発売開始され、飲食店が打撃を受けたコロナ禍の20年以降も伸長を続けている。
その勢いは今年に入り加速。人流回復・外食の復調に伴い勢いづき、23年出荷数量は19年比12倍の大幅増を見込む。
飲食店の状況については「北海道料理店や韓国料理店、焼肉店などで提供されることが多くなり飲用機会が増えている。特に若年層の喫食率が高い韓国料理店では強い引き合いがある」と語る。
同社は業務用と家庭用の両軸で「北海道コーン茶」の話題作りや新たな体験の提供に取り組んでいく。
「『北海道コーン茶』のおいしさの話題の総量を増やして北海道コーン茶ブームを生み出していきたい」と意欲をのぞかせる。