雪印メグミルク 乳製品の需要創出に本腰 機能性や簡便性重視の新商品で

雪印メグミルクは秋冬に向けて、独自の機能性や国産生乳の活用、簡便性を重視した高付加価値商品を通して、牛乳乳製品の需要創出につなげる。

家庭用事業・機能性食品事業を担当する取締役常務執行役員の稲葉聡氏は、「世界的な乳製品の需給は、人口増加や環境規制などで需要と供給の両面から引き締まっていく。酪農乳業をより価値ある産業にしていくことが食料自給率向上にもつながる」とし、製品づくりを通して酪農家や地域との連携も一層強化していく方針を示した。

下期は、地域社会と酪農生産への貢献をテーマに掲げる。

各地の営業担当が考案した「ゴーヤの『メルトロ』チーズボート」など豊富なレシピをHPで公開し、店頭用POPで発信していく。

農水省が実施する「野菜を食べようプロジェクト」では、野菜サポーターとして引き続き乳製品と野菜を組み合わせた提案を通して、野菜摂取量の向上を目指す。11~12月にかけては「ホワイトソースレシピ投稿キャンペーン」第2弾を実施し、牛乳やバターの使用頻度向上を図る。

「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト PROTEIN」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト PROTEIN」

独自の機能性を追求した新商品では、内臓脂肪を減らすのを助ける「ガセリ菌SP株」入りで、たんぱく質も強化した「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト PROTEIN」や、手軽に認知機能をサポートする「記憶ケアスキム βラクトリン スティックタイプ」を投入。

簡便性を重視した高付加価値商品としては、普段の料理を簡単にグレードアップできる「torochi モッツァレラチーズ入り100g」を提案し、新たな切り口から食シーンの拡大を図る。

新商品では、9月26日から骨密度を高めるMBPを配合した機能性表示食品「MBPドリンク糖類オフ・低カロリー」(100g、税別140円)を販売。「MBPドリンク」の味わいはそのままに糖類を30%以上カットし、1本当たり20kcalと低カロリー。糖質を気にして習慣化できなかった人や、骨の健康に危機意識があるシニア層、予防意識のある40~50代女性をターゲットに、新聞広告などで訴求する。

10月10日に発売する「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト PROTEIN」(100g、税別150円)は、肥満気味の人の内臓脂肪を減らすのを助ける独自の「ガセリ菌SP株」とたんぱく質8gが摂れる、たんぱく質強化ヨーグルトで初の機能性表示食品。低脂肪・砂糖不使用で、運動や日々の食事で内臓脂肪ケアしたい人に提案する。

業務用製品のノウハウを活用した「torochi モッツァレラチーズ入り」(100g、税別320円)は、「とろりとしたチーズ味のメニューが日々の食卓で楽しめる」がコンセプト。パウチ容器で冷蔵庫から出してもとろりと柔らかく、調味料感覚で手軽に使用できる。

「6Pチーズ」はコア層のシニア層に加え、若年層をターゲットにしていく。6月から「愛チ~ズ!」の掛け声で、親から子へ受け継がれる日本のチーズにコンセプトを刷新。9月1日に発売する「6Pチーズ 鉄分入り」(90g、税別427円)は、1個で1日に必要な3分の1の鉄分が摂取でき、20~40代の女性とその子どもをターゲットに、朝食や小腹満たしとして提案する。個包装はハートのレアパッケージも展開する。

「記憶ケアスキム βラクトリン スティックタイプ」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「記憶ケアスキム βラクトリン スティックタイプ」

10月1日発売の「雪印北海道100 さけるチーズ コンソメ味」は、幼児~中学生の子どもとその親世代をターゲットに、おやつシーンとの親和性が高いコンソメ味を採用。チーズがたくさんさけているレアパッケージを10月から全商品で展開する。

9月1日発売の「記憶ケアスキム βラクトリン スティックタイプ」(70g、税別490円)は加齢に伴い低下する記憶力を維持する「βラクトリン」を配合した機能性表示食品。βラクトリンは、キリングループがカマンベールチーズから発見した機能性関与成分で、同商品は1本当たりカマンベールチーズ40個分相当の1.6㎎のβラクトリンを配合。1週間分の7本入りで毎日続けやすい設計にした。