サントリー食品インターナショナルが昨年5月に発売開始したブランド初の果汁飲料「サントリー天然水 きりっと果実 オレンジ&マンゴー」が果汁飲料市場に風穴を開けて絶好調に推移している。
同商品は、“果実の満足感”と“すっきりとした飲み心地”を追求した低果汁飲料で、開発にあたっては果汁が持つ栄養・健康価値に着目した。
取材に応じた平岡雅文SBFジャパンブランド開発事業部課長は「コロナ禍で、お客様の気持ちがどのように変わっていくかをブランドチームで議論していた。そうした中、全般的な世の中の傾向として疲労を感じやすくなる中、実は心も体も元気になれる果汁に可能性を見出した」と振り返る。
健康価値のある果汁飲料だが、100%果汁は「少し飲みにくさが出てきてしまう」と判断。すっきりとした飲み心地との両立を図るべく、「サントリー天然水」が長年培ってきた“水源にこだわった清冽なおいしさ”のブランド資産を活用して低果汁に仕立てたところ、これが支持された。
昨年発売した同社新商品の中で年間販売数量1位を記録し、今年も絶好調を維持している。
「果汁を取り込みながら、スッと後切れしてベタベタせずゴクゴク飲める味わいが、メインターゲットの大人層に留まらず、学生など幅広い層に受け入れられている。600mlのボリュームも意識した点で、600mlでもしっかり飲み切れる設計を目指した。飲用シーンとしては特に朝に飲まれる傾向にある」という。
昨年の絶好調を受けて、今年は「きりっと果実」シリーズへと拡充しこの勢いを加速させる。
3月21日に新パッケージの「オレンジ&マンゴー」と新商品の「 ピンクグレープフルーツ&マスカット」を発売開始した。
新商品については「『きりっと果実』は果汁飲料市場の中で『サントリー天然水』ブランドの大きな柱になる可能性がある。果汁の中で価値を広げていくための方策をチーム内で議論した結果、ピンクグレープの爽やかさ、苦味も含めた味わいで新たな飲用シーンをつくっていけると考えて新商品を開発した」と説明する。
認知拡大の取り組みとして、香取慎吾さんを起用したTVCMやオリジナル動画などコミュニケーション活動も積極的に行い需要を深耕していく。