18年のアサヒビール洋酒事業計は578億円、前年比105%。国産ウイスキー計は109%となり、うち「ブラックニッカ」は103%、「樽詰めハイボール」は124%で着地した。
輸入ウイスキー計は109%と高い伸び。ブランド別では「ジャックダニエル」が107%、「アーリータイムズ」が115%。カテゴリー別ではスコッチ107%、アイリッシュ129%、アメリカン109%。
19年の洋酒事業計目標は593億円、103%。国産ウイスキーは原酒不足で出荷調整が続いていることから目標は101%に抑えるが、輸入ウイスキーでは110%を掲げる。
3月26日にはスコッチ、アイリッシュ、アメリカンから4商品を発売し、輸入ウイスキーのポートフォリオを拡充。
スコッチの新商品は伝統的な作りで知られるグレンドロナック蒸溜所の「グレンドロナック15年」(数量限定)。アンダルシア産のペドロヒメネスとオロロソシェリー樽を組み合わせ、15年以上熟成。濃厚な力強さとシルクのような滑らかさが特徴。「ベンリアック12年シェリーウッド」は、スペイサイド地域のベンリアック蒸溜所によるもの。シェリー樽由来の甘みとフルーティーな味わいを備えたという。
アイリッシュでは「ブッシュミルズシングルモルト12年」を発売。3つの樽で熟成された複雑な味わいを楽しめる。
スコッチとアイリッシュはセミナーやメディアを通じて情報を発信。飲食店や流通向けのプロモーションにより間口拡大も図る。バー業態でも露出を高めていく考えだ。
ホテル・酒専門店などを対象に、同社初の試みとして樽単位での販売も行う。量販向けには既存商品と合わせて品揃えを拡充し、店頭での露出拡大を狙う。
アメリカンでは木桶発酵や3回蒸溜に特にこだわったウッドフォードリザーブ蒸溜所の「ウッドフォードリザーブ ライ」を投入。カクテルとの相性を重んじ、ライの比率をやや抑えている。
ケンタッキーダービーのメーンスポンサーというストーリーを訴求するため、競馬関連の発信に努め、料飲店向けプロモーションも年2回実施。量販向けには発信と連動したグラス付きセットボックスを展開する。
奥田大作洋酒・焼酎マーケティング部長は「多様な価値提供がメーカーの使命」とし、「プレゼンスを拡大してブランドのアクティビティを広げたい」と意気込んでいる。