ネスレ日本は、「ネスカフェ」専用のコーヒーメーカー「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」(バリスタ)シリーズの最新鋭機種と新アプリを展開して好調に推移する「ネスカフェ ゴールドブレンド」(ゴールドブレンド)の勢いを加速させる。
最新鋭の機種名は「kotone(コトネ)」。
シリーズ史上最高レベルの静音設計、シリーズの中で最もスリムな設計、初導入となる付け替え可能な「コーヒータンク」が特徴。
日本のライフスタイルに合わせて、静けさや琴の音をイメージして命名された。
販売価格は税込2万2000円。10月1日からオンラインストアと一部の家電量販店で発売開始される。ネスレのグローバルネットワークの中で日本発の展開となる。

「kotone」の発売や新アプリの導入によって「ゴールドブレンド」の消費拡大を見込む。
8月25日、新製品・戦略発表会に登壇した飲料事業本部レギュラーソリュブルコーヒービジネス部の吉永祐太部長は「『バリスタ』を使っていただけると杯数を多く飲んでいただけるようになる。その上、アプリも使っていただけると、さらに多くの杯数を飲んでいただける。『kotone』はユーザーの暮らしに一層寄り添った設計となっており、シームレスに体験いただくことで、ブランドにとっても『ネスカフェ』を楽しんでいただける非常に重要な武器」と力を込める。
新規購入と既存ユーザーの買い替え需要の獲得の両方を狙う。
「サブスクリプションで体験いただくことも引き続き行っていく。毎日、カフェで1杯400円のコーヒーを50日(杯)程度飲まれると(kotone販売価格の)2万2000円に達する。お客様に毎日飲み続けられる価値を分かりやすく情緒的に伝えていく」という。
コーヒー需要期の11月にはTVCMやWEBCMの投下を計画。
「いくつかのバージョンを予定し、それぞれで訴求ポイントを1つに絞り込んで行くことを考えている」と述べる。
将来的に「バリスタ」シリーズ出荷台数の30~40%を「kotone」が占める状態を目指していく。
同社調べで「バリスタ」の累計出荷台数は680万台(2025年12月末時点)に上る。
今回の「kotone」の発売は、来年発売60周年を迎える「ゴールドブレンド」周年施策の前振りでもある。
「kotone」を基点にこの秋冬は「ゴールドブレンド」を家庭用コーヒーの最注力ブランドと位置付ける。
「kotone」は、既存ユーザーへの聞き取り調査で浮上した不満点やニーズに対応すべく開発された。
不満点の1つに稼働音が挙げられる。
「お客様から『もう少し静かだったらいいのに』というお声をいただく。例えば朝や夜にお子様がいるご家庭だと『音が大きいと子どもを起こしてしまうので飲みたいけど飲めない』といったお声も頂戴している」と語る。
コンパクト化・スリム化は、2009年の「バリスタ」登場以来、スペースに限りがある日本のライフスタイルに合わせて進められている。
加えて「コーヒーメーカーは何か不具合が生じると使われなくなってしまう」との見方のもと、コーヒー抽出後の後片付けは不要とし、日常のお手入れは拭き取りと水洗いで簡単に行えるようにした。
飲料事業本部レギュラーソリュブルコーヒービジネス部の栗山真由子シニアブランドマネジャーは「『koton』はお客様の声を反映させて、デザイン・静かさ・使いやすさなどをさらに進化させたモデル。コーヒーメニューのボタンが5つあり、手で淹れるよりも本格的なコーヒーに仕上がる。スティックコーヒーの飲用にも適したお湯のボタンもあり大変便利」と胸を張る。
必要な要素をシンプルにすることで、キッチンやリビングなど日常の空間に溶け込ませることを意図したデザインも特徴。
デザインを担当したプロダクトデザイナーの深澤直人氏は「(ネスレから)『生活の中に入っても違和感がないものにしたい』とのオファーをいただいた。コーヒーマシンが使われる場所もキッチンからダイニングやリビングに変わっていることから、ノイズにならないようにデザインした」と説明する。
オファーから完成に至るまで約4年間の歳月を要したことも触れる。

初導入となる付け替え可能な「コーヒータンク」も苦心の作。
「タンク内でのコーヒーの吸質を避けてサラサラの状態に保つのがとても難しい。今まで何度もトライしたが吸湿して固まってしまった。今回、工夫によりタンク内の気密性を保つことに漕ぎつけた」と吉永部長は振り返る。
別売りの「コーヒータンク」を複数用意すれば、1つの商品を消費し切らなくても、そのときの気分に合わせて商品を選択できるようになる。

新アプリは「NESCAFÉ(ネスカフェ)」の名称で10月1日から公開される。
新アプリの導入はCRM(顧客関係管理)の一環と位置付けられ、当面、現行のアプリと併用していく。新アプリは既存機種「スリム(Slim)」にも対応する。
「いかに継続的にロイヤリティ高く『ネスカフェ』を飲んでいただけるかが大事。現行のアプリはマシン専用であるのに対し、新アプリは将来的に『ネスカフェ』全製品を網羅するようなプラットフォームにしていく」との考えを明らかにする。

新アプリは「パートナー」と称するキャラクターを彩る世界が利用状況に伴い進化していく仕立てになっている。
飲用動向から次に飲むコーヒーが薦められるほか、自分好みのカスタマイズなどが可能。
ポイントの貯め方も一工夫が施されている。
「現行のポイントシステムを継続しつつ『ネスカフェ』のことやお手入れの仕方を勉強していただくことでもポイントが貯まる。単純に飲めば飲むほどポイントが貯まる現行システムとは異なり、一連のコーヒー体験をより快適にするためのものでもある」と述べる。
新アプリ開発を担当したチームラボの堺大輔取締役Director,Co-Founderは「コーヒーを飲むごとに、アプリ内の世界とキャラクターが変わっていくことで、自分が飲んでいることで世界とつながっているということを感じていただける」と語る。
なお、1-6月のネスレ日本の家庭用コーヒーは「ゴールドブレンド」と「ネスカフェ アイスブレンド」が「非常に好調」(吉永部長)という。
同期間のカテゴリ動向については「販売金額では全てのカテゴリがプラスとなったが、杯数は、ほぼ前年並みとなったソリュブルコーヒー(インスタントコーヒー)を除く全てのカテゴリで-となった」とみている。
