飲料系飲料飲料自販機 魅力向上へ試行...

飲料自販機 魅力向上へ試行錯誤 高まる割高感の克服が課題

 飲料大手各社は、飲料自販機の魅力向上に向けて試行錯誤を重ねている。

 自販機の大きな課題は、高まる割高感を乗り越えて需要を喚起していくことにある。飲料業界では、コストプッシュ型の価格改定が相次ぎ、販促費により値頃感を創出しているとみられるスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどの小売店と自販機の値差が広がり、自販機商品の割高感が高まっている。秋口には多くの商品でさらなる価格改定が行われ、割高感は一層高まるものとみられる。

 魅力向上策の一つに、自販機のルートセールス網を活用して自販機・飲料との抱き合わせによる総合提案が挙げられる。

 総合提案は、主にオフィスや商業施設などインドアロケーションが対象。北海道コカ・コーラボトリングでは、自販機オペレーション担当が他の部署と連携し、給与計算や会計業務などの事務代行、コールセンター事業、オフィスや施設の清掃受託などを手掛けながら自販機ビジネスを推進している。

 サントリービバレッジ&フードも、法人向けに健康経営サービス「SUNTORY+(サントリープラス)」や職場に雑談を促す「社長のおごり自販機」のほか、飲料と軽食を販売する「ボスマート」などを幅広く展開している。

 今後、総合提案に力を入れていくのは伊藤園。子会社の伊藤園ネオスがオフィスなどで無人型の社内カフェやオフィスコンビニサービスを計画。挽きたてコーヒーをはじめスナックや軽食、冷凍食品などを用意し、オフィスや施設内で手軽に購入できる環境を提供していく。

 アサヒ飲料は、蛇口をひねると「カルピス」が飲めるサービス「カルピスじゃぐち」を事業化し、ホテルや温浴施設、レジャー施設などに提案し、自販機の新規設置や集客の起爆剤にしていく。

 「自販機を提案する際、(ホテルなどの)お客様が求めているのは、自販機だけではないと考えている。『カルピスじゃぐち』が集客につながればホテル側にとってもメリットがあり、そういうラインアップの一つとして提供していく。もう一つの使い方としては、親子が集まるイベントで販促的に活用する」と近藤佳代子社長は述べる。

 魅力向上策としてはそのほかにも、「Coke ON」(コカ・コーラシステム)と「ジハンピ」(サントリー)に代表されるアプリの活用をはじめ、「CO2を食べる自販機」(アサヒ飲料)などの社会・地球環境への貢献型自販機、自販機専用商品の開発などが挙げられる。

 コカ・コーラボトラーズジャパンは品揃え強化にも取り組み、6月上旬から1都2府35県全域の自販機でアサヒ飲料の「モンスターエナジー」を販売している。

 推し活需要のさらなる高まりを見込み、自販機でオリジナルグッズやオリジナルラベルなどを展開するサントリービバレッジ&フードのような目新しい動きも出始めている。

(7月15日付本紙に「総合飲料特集」)

関連記事

インタビュー特集