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静岡茶、世界に向けブランド始動 佐藤可士和氏プロデュース 「JAPAN TEA SHIZUOKA」 最重要課題は認知拡大

 世界市場に向けた静岡茶のブランディングが本格的に始動した。4月14日、総合プロデューサーの佐藤可士和氏がブランド名とブランドロゴ、アクションプランを発表。鈴木康友静岡県知事が静岡茶ブランドの開始を宣言した。

 静岡県は24年12月、輸出拡大を目指して「静岡茶リブランディングプロジェクト」に着手した。25年6月、クリエイティブディレクターの佐藤氏が公募を経て総合プロデューサーに就任。「リブランディング」ではなく「ブランディング」のプロジェクトとして、静岡県内の茶業関係者らがともに活動を進めてきた。

 14日にホテルアソシア静岡で開いた発表会で佐藤氏は、プロジェクトの目標を「プレミアム・グローバル・ブランディング」=世界に向けて静岡茶のプレミアム価値を高めて発信すること、と掲げた。

 ブランド構築のプロセスはブランドの「認知」から始まるが、静岡茶ブランドは世界で「認知」を全く達成できておらず、「まずは認知させることが最重要課題」と説明。認知拡大に向けたブランドの詳細を明らかにした。
 
 ブランド名は「JAPAN TEA SHIZUOKA」。かつて輸出する日本茶を収めた木箱に貼られたラベル「蘭字」で使われた「JAPAN TEA」という言葉を引用し、「静岡」「お茶」「日本」の3要素を網羅。グローバルに発信できる英字表記で「日本茶=静岡」であると世界に対してブランドを構築する狙い。

 ブランド定義は「静岡県産一番茶100%使用&静岡県内仕上げ加工100%」とした。県産一番茶の品質と仕上げ加工技術の高さを同時に訴求し、ブランドのプレミアム価値を高めて、静岡の茶業全体にブランド価値が波及する効果を目指す。

 ブランドロゴは「現代の蘭字」をコンセプトに開発した。日本と静岡のシンボルである富士山(赤富士)と茶畑をモチーフに、新たに作ったオリジナルフォントでブランド名を記載。静岡県を「日本のリーディング茶産地」と位置付けて英字を加え、22の産地名も記し、「静岡」「茶」の漢字も配置した。直線を生かしたデザインと赤と緑の鮮やかなカラーで人目を引きながら、歴史から現代の位置付け、産地の多様性まで、静岡茶への理解を促す。

ロゴが映える公式ノベルティ
ロゴが映える公式ノベルティ

 発表に併せてウェブサイトを公開したほか、今後のアクションプランとして海外での発表・出展、公式ノベルティの制作、オリジナル商品の開発、ティーツーリズム、国内外の需要調査などを予定。佐藤氏は最も重要なこととして「『共創』がテーマ。プロジェクトメンバーだけでなく静岡県全体で静岡茶を世界に出していければ」と語った。

 続いて登壇した戦略アドバイザーの小原嘉元氏は「世界基準のティーツーリズム」について「価値を生む単位・単価を1gの茶葉から1杯の体験に変える『お茶の産業革命』」と強調。

 同じく戦略アドバイザーの岩本涼氏は抹茶ラテよりも抹茶トニックを好む海外の事例を挙げ、需要調査の意義を訴えた。

 鈴木知事は「静岡は間違いなく日本のお茶をリードしてきた。関係者それぞれがアンバサダーとして、静岡茶の価値を国内外に広めていただきたい」と述べ、ブランドのスタートを宣言した。

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