8.6 C
Tokyo
12.8 C
Osaka
2026 / 03 / 03 火曜日
ログイン
English
飲料系酒類「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」の初動をビッグデータで分析 350ml缶がスーパーの商品ランキングで1位 「ノンアル、ここまで来たか」の口コミも
KNOWLEDGE WORK 20260303

「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」の初動をビッグデータで分析 350ml缶がスーパーの商品ランキングで1位 「ノンアル、ここまで来たか」の口コミも

リサーチ・アンド・イノベーションの西村まどかさんが、「CODE(コード)」と称するスマートフォンアプリから収集される毎月約30万人の購買データを読み解き、話題の商品について発売後1週間の初動をリポート。今回、取り上げるのはキリンビールの「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」。以下、西村さんが語る。

はじめに、「ラガーゼロ」の発売前後1週間における、ノンアルコールビールカテゴリ内の金額シェアの変化を確認した(図1)。「ラガーゼロ」の発売前1週間では、同じ脱アルコール製法で先行していた「アサヒ ゼロ」がカテゴリ4位だったが、9月30日の発売後1週間で、「ラガーゼロ」が「アサヒ ゼロ」を上回り、カテゴリ4位に浮上した。(図表下記事続く)

シェアの変化
シェアの変化

また、「ラガーゼロ」の発売後1週間で、カテゴリ1~3位の上位ブランドのシェアが低下している。このことから、上位ブランドの購入者が「ラガーゼロ」を試しに購入した可能性があると考えられる。

続いて、購入先業態を確認すると、「ラガーゼロ」はカテゴリ全体と比較して、スーパーでの購入が多い傾向にある。さらに、スーパー内でのランキング(金額)を単品ごとに確認すると(図2)、「ラガーゼロ」の単缶が1位となっていた。これらのことから、スーパーで試しに1本購入した人が多かったと考えられる。(図表下記事続く)

スーパー内ランキング
スーパー内ランキング

一方、ランキング内の商品の顔ぶれを見ると、他の定番ブランドでは6本セットの商品が上位にある。そのためブランドが定着すると、まとめて購入される機会も多いことが分かる。今後、「ラガーゼロ」が定着し、6本セットにも手が伸びるかどうかも注目したい。

続いて、「ラガーゼロ」とカテゴリ全体の購入者層を性年代別に比較した。その結果、両者ともに男性60代・女性60代の売上が中心と、性年代構成比に大きな差はなく、「ラガーゼロ」は既存のノンアルコールビール購入者に受け入れられた商品であることがわかった。

最後に、「ラガーゼロ」の購入者の口コミを確認した。「ノンアルコールビール、ここまで来たかと驚き!」「ビールらしいアルコールゼロビール」といった声が見られ、「ラガーゼロ」のこだわりである“最もビールに近い味のノンアルコール“という特徴がしっかりと消費者に伝わっていることがわかる。

ほかにも、「ラガーの旨みが味わえて美味しい」「ラガーっぽい風味」などの口コミも見られ、単なる“ビールらしさ”だけでなく、ラガー特有の味わいも評価されている。

「ビールらしさ」と「ラガーの旨味」の両者が評価されている「ラガーゼロ」は、ノンアルコールビールにおける新たな選択肢として、広く支持される商品になりそうだ。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。