コーヒー抽出時の流速をコントロール メリタジャパンが新コーヒーフィルター発売

 メリタジャパンは、コーヒーをハンドドリップ抽出する際、コーヒーサーバーに流れ落ちるコーヒーの流速をコントロールできる台形式コーヒーフィルター(コーヒードリッパー)「流速コーヒーフィルター」を8月上旬から発売している。

 コーヒーは、抽出時の流速によって味覚が変化する。 
 例えば浸漬式でコーヒー粉を湯にじっくり浸すとしっかりとした味わいに、透過式で早く抽出するとすっきりとした味わいになる。

 そのため、バリスタはハンドドリップ抽出の際に、手元で流速をコントロールし狙った味わいを引き出す。そのため、個人のスキルや当日のコンディションによって、流速が変わってしまい、同じカフェの同じコーヒーでも抽出後の味わいが異なることがあるという課題がある。

 この課題を解決すべく、同商品は、「BARISTAMAP Coffee Roasters」のバリスタの深山晋作さんと2年かけて共同開発した。

 フィルターには抽出口の開きを調節できるレバーがついている。「0」の目盛りでは完全な浸漬式の抽出となり、最大「4」の目盛りに近付くほど抽出口が広くなり透過の抽出スピードが速くなる。
 無段階調節ができ、目盛りと目盛りの間で止めることも可能となっている。

 これまでも市場に、浸漬式と透過式をオン・オフで切り替えられるコーヒーフィルターはあったものの、抽出口の開き具合を無段階で調節できるものは初となる。

 抽出の流速をレバーでコントロールすることで、味わいの再現が容易となっている。抽出中でもレバー操作ができるため、「最初は4、20秒後に3……」と秒数に応じた抽出レシピを決めておけば、個人のスキルによらず味覚を再現できる。

 「トップバリスタの方がレシピを決めれば、誰でもその味わいを再現できる。レシピ開発は大変だが面白さもあるため、楽しんでいただきたい」(メリタジャパン)と述べる。

 コーヒーフィルターとしての使い勝手にもこだわり、壊れにくく気温の影響を受けにくい樹脂製を採用。分解して清掃でき、食洗機に対応している。製品ロゴはアーティストの井上純さんが描き起こした。

 同商品は「ジャパン ブリューワーズ カップ(JBrC)2025」の公式スポンサー製品として協賛。一部コーヒーロースター等で8月上旬から発売し、メリタジャパンの公式オンラインショップでは8月下旬から販売する。希望小売価格は税込6600円。