アイリスオーヤマ、緑茶飲料事業に参入 約150億円投じ3工場に生産ライン 販売目標70億円

 アイリスオーヤマは2日、緑茶飲料「アイリスのお茶 綠(りょく)」(500ml)の販売を開始し緑茶飲料事業に参入した。

 ミネラルウォーターと炭酸水の同社飲料商品が好評を博していることと、緑茶飲料市場が拡大していることを受けた動き。

 この日、発表会に臨んだ勝間浩之執行役員は「飲料水が非常に事業(食品事業)の拡大に寄与している。飲料市場も拡大基調にあるということで、今後も含め飲料水事業が成長戦略の非常に戦略的な柱であると考えている」と語る。

 2025年から26年5月までの販売目標は70億円。販売数量計画は非公表。

 埼玉工場(埼玉県深谷市)に緑茶飲料の新ラインを新設した。鳥栖工場(佐賀県鳥栖市)にも新ラインを新設し、来年には生産・物流拠点として舞鶴工場が稼働し、ここでも緑茶飲料を製造する。

 緑茶飲料事業の設備投資金額は約150億円。

 中味は「低温密閉抽出製法により渋みと苦みを抑え、華やかで爽やかな香りを引き立たせており、朝に飲んで美味しいすっきりとした飲み心地に仕上げた」。

 茶葉の抽出から遠心分離、調合、殺菌、充填、検査、梱包までの工程とペットボトルの成型を自前で行う。物流は全国19拠点で行う。

 茶葉は国産茶葉を使用し、茶葉の焙煎やブレンド(合組)などの詳細については非公表。

左から勝間浩之執行役員と吉沢亮さん
左から勝間浩之執行役員と吉沢亮さん

 認知獲得に向けて、吉沢亮さんを起用した新TVCMを2日から全国で放映しているほか、デジタル広告やサンプリングを予定している。

 飲料水・パックごはんなどで構成される24年食品全体の事業規模は420億円。これを25年に540億円、2030年には1000億円へと拡大していく。

 1000億円計画の内訳は、飲料水460億円、パックごはん260億円、その他280億円。

 「綠(りょく)」の販売チャネルはインターネット、スーパー、ホームセンターなど。

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