21.3 C
Tokyo
20.2 C
Osaka
2025 / 11 / 17 月曜日
English
その他SDGs養殖がごめ昆布商品の試食が好評 温室効果ガス排出ゼロへ富山市でセミナー かね七など協賛
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

養殖がごめ昆布商品の試食が好評 温室効果ガス排出ゼロへ富山市でセミナー かね七など協賛

がごめ昆布の養殖に特許製法で取り組む富山県の水産研究所など同県が取り組むカーボンニュートラル戦略の一環で、地元富山の未来を担う若年層を主な対象にした「ブルーカーボンセミナー」が4月26日に初めて開催され、富山市内の小学生と保護者、高校生など約40人が参加した。主催は水橋漁民合同組合で、同戦略に2年前から取り組む「かね七」などが協賛した。

富山県カーボンニュートラル戦略は、温室効果ガス排出量を30年に13年比で53%減、50年に実質ゼロを目指すもの。その取り組みの一つとして、「がごめ昆布養殖実証実験」を通して海藻などによる海の二酸化炭素を吸収・貯蓄する「ブルーカーボン」について、理解や認知の浸透を図るのが、セミナーの趣旨にある。

「がごめ昆布養殖実証実験」は、水産研究所と富山県内の5つの漁業協同組合が連携して取り組んでいる。2009年に特許申請し、がごめ昆布の生息地(北海道南部や青森県の一部)以外の本州で初めて養殖に成功し、現在は同組合が本格的な養殖につなげるべく取り組みを推進しており、地元富山で昆布巻きなどを製造販売する「かね七」も、「地球温暖化削減」「水産資源の大幅な減少に対する地域の藻場再生」「昆布資源の大幅減少に対する北海道以外での養殖活性化」「地元の漁師や加工業者を守る安定雇用促進」などを目的に、支援・取り組みを進めている。

セミナーでは、参加者はカーボンニュートラルやがごめ昆布実証実験などの講座のほか、かね七本社に近い富山・水橋漁協でがごめ昆布収穫作業見学などを体験。昼食時は、かね七が開発中の「がごめ昆布入りえごまと白えびふりかけ」などの試食もあり、参加した子どもたちからは「ふりかけの香ばしさがごはんによく合う」と大好評だった。

かね七の金盛哲也取締役営業部長は「当社は魚や海藻など海にかかわる原料を取り扱うことで商いをさせていただいており、資源の確保は非常に重要。資源が生育できる環境作り等も当社の役割と認識している。また、養殖収穫量増で漁協従事者の安定収入確保につなげていくことが、二酸化炭素排出ゼロの助けにつながっていく」と抱負を述べ、今後については、セミナーや学校出前授業の開催、がごめ昆布を富山県の新名産とするなどを目標に、取り組みを継続する。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点