ネスレ日本は、JR貨物グループの協力を得て、中距離帯での定期貨物鉄道輸送として2024年2月に開始した「ネスカフェ ボトルコーヒー」の輸送について、新たに貨物鉄道とトラック輸送を併用した中国・四国方面への新ルートを構築し25年3月31日に運用開始した。
中国・四国方面への輸送は、ネスレ日本・島田工場(静岡県島田市)からJR貨物百済貨物ターミナル駅(大阪府大阪市)か吹田貨物ターミナル駅を経由して行われる。
これにより1日あたりの輸送量は最大340トンとなり年間輸送量は前年同期比で約1.6倍となる。1日あたりの輸送量は需要に応じ200トンから340トンの間で変動する。
環境配慮面では、10トントラック換算で年間約7000台分のトラック輸送の削減につながり、CO2排出量を約1100トン削減できる見込みとなる。
ネスレ日本は、物流分野でCO2排出量を削減するため、トラック輸送から貨物鉄道輸送や船舶輸送への切り替えを進めるモーダルシフトを2009 年から推進している。
トラックなどの車両輸送と比較して環境負荷が少なく大量輸送が可能な貨物鉄道や船舶などに輸送を切り替えるモーダルシフトは、長距離帯ではネスレ日本を含め各社で既に実施されている。
ネスレ日本・JR貨物調べによると、中距離帯での1社1日200トン規模の貨物鉄道輸送は食品・飲料業界初となる。
ネスレ日本は「今後も段階的に対象品目と地域の拡大に取り組み、トラックドライバーの負担軽減やCO2排出量の削減に貢献していく」とコメントする。
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