14.3 C
Tokyo
15.4 C
Osaka
2025 / 12 / 07 日曜日
ログイン
English
流通・飲食小売イオン 小商圏向け業態の出店強化 モールのノウハウでSC価値向上

イオン 小商圏向け業態の出店強化 モールのノウハウでSC価値向上

イオンの吉田昭夫社長は、イオンモールなどグループ企業の完全子会社化に関して2月28日に記者会見を開き、「イオンモールの不動産を柔軟に活用するとともに、店舗デザイン等のノウハウをグループ内の多様なショッピングセンター(SC)へ波及させ、バリューアップを図っていきたい。特に今後は都市部への人口集中や地域間格差の拡大が見込まれ、各エリアのニーズを満たす店舗の開発が重要性を増すと考えている」と話した。

イオンは同日付で、株式交換によりイオンモールを完全子会社化する協議開始に向けた基本合意書を締結したと発表した。

グループとしてイオンモールなどのキャッシュ創出力をさらに高めて、海外やR&Dへの投資が加速する好循環を目指す。

足元の状況について、吉田社長は「建築コストが2000年比で3倍に高騰するなど事業環境が大きく変化している」とした上で、「イオンモールはこれまで敷地規模3~4万坪、駐車台数3000~4000台のリージョナル型ショッピングセンター(RSC)で成長してきた。これからも同形態の出店は継続するが、社会環境の変化を背景にマーケットとして先行き不透明な部分がある。今後は近隣の小商圏をターゲットにしたネイバーフッドショッピングセンター(NSC)の出店を強化していく。特に地方はクリニックモールやコミュニティ施設を備え、1か所で生活のほとんどを済ませられる業態のニーズが高まってくる」と展望。

物販のみならず、社会インフラとしての機能を持つことが重要性を増すとし、「イオンモール、イオンタウン、イオンリテールがそれぞれデベロッパー機能を持っているが、グループとして整理しながら新たなフォーマットの開発や出店戦略を図っていく」とした。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。