子どもが学ぶと大人はあせる

2011年3月11日に発生した東日本大震災からまもなく15年目。昨年1月1日にも能登半島地震が襲い、一時は防災意識が高まったが、「喉元過ぎれば」のことわざ通り、その意識は長続きしない。特に大人ほどすぐに忘れる。

▼1月末、東京・荒川区内の公立中学全10校の防災部員が独自の防災対策を披露。「防災意識を高めるにはLINEとYouTubeを使う」「両親の通勤距離は20㎞未満であり、帰宅困難者問題は20㎞以内と20㎞以上を切り分けて考える」「非常時での自宅の防災用品・防災食の確認は、通勤距離20㎞未満の両親より、学校から家まで近い中学生の方が早い」など具体的な対策が発表された。

▼環境対策への意識も同じ。Z世代の6割強が環境問題に対し危機感を持っているというデータもあるが、中学生はそれ以上に考えている。彼らは学校の授業で地球温暖化対策やエコ対策を学び、「SDGs」の認識率も高い。

▼東大大学院情報学環総合防災情報研究センターの開沼博准教授は「子どもが学ぶと大人はあせる」と語っている。このことは防災教育にも環境教育にもあてはまりそうだ。

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