マルハニチロ「新中華街」プレミアムライン好調 「餃子」ヒット、「海鮮炒飯」発売へ

マルハニチロは、家庭用冷凍食品で「新中華街」シリーズのプレミアムラインを強化する。昨年発売した「赤坂璃宮」譚オーナーシェフ監修の「餃子」と「五目シュウマイ」が販売好調なことから、2025年春は「赤坂璃宮の海鮮炒飯」をラインアップに加える。同社は「『新中華街』のプレミアムラインは『餃子』を中心に大変好評。(レギュラー商品より高価格だが)節約志向が続く中でも手軽においしい食事を楽しみたいニーズを捉えている」との手応え。メニュー拡充で市場へのさらなる浸透を目指す。

本社で開いた発表会の冒頭、半澤貞彦代表取締役副社長執行役員は「一連のコスト上昇で当社を取り巻く経営環境は厳しいが、健康志向や簡便志向の高まりに寄り添いながら本格的なおいしさを兼ね備えた市販用商品、インバウンドによる魚食ニーズの高まりや調理現場で深刻化する人手不足に対応した業務用商品など、お客様の視点に立った商品開発を追求していく」と語った。

家庭用のうち、冷凍食品は「新中華街」シリーズのプレミアムラインを拡充。新商品「赤坂璃宮の海鮮炒飯」はパラっと香ばしい炒飯に、エビ・イカなど海鮮の旨みを存分にきかせ、中国醤油「老抽(らおちゅう)」を使用し家庭では難しい上質感も演出した。400g。

プレミアムラインは「赤坂璃宮」を冠した「餃子」「五目シュウマイ」「海鮮炒飯」の3品に、人気商品「極旨!ももから揚げ」も新パッケージで仲間入り。4品に統一感を持たせて訴求を強化する。

「新中華街」の定番ラインには「辣醤麻婆焼そば」を追加。麺類の中でも伸長する個食タイプの焼そばで、4種類の醤と2種類の油で仕上げた麻婆あんにもちもちの中太麺がよく絡む。320g。

「『新中華街』は店頭でも試食販売やフェアを積極的に実施するなど盛り上げ、“家庭で手軽に楽しめる本格中華”として市場での存在感を高めていきたい」(同社)との方針。

一方、業務用冷凍食品は回復基調にある外食や好調なインバウンド需要に対し、人手不足が続く調理現場向けに簡便性とおいしさを追求した商品を多彩に上市する。

業務用「鮮味あら挽きまぐろたたきチューブ」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
業務用「鮮味あら挽きまぐろたたきチューブ」

注目は「鮮味あら挽きまぐろたたきチューブ」。同社ならではの素材で自然なコクと旨みを引き出すとともに、解凍後の艶感にもこだわった。特許技術によってマイナス18℃の通常配送で賞味期限1年を実現したこともポイントとなっている。物流課題が顕在化する中、従来の超低温流通品(マイナス50℃以下)からの切り替えで受発注や配送・保管の簡素化も期待できる。主に外食・給食ルートの需要を見込む。

「便利なブロッコリーの彩りサラダ」は5種類の具材(ブロッコリー、ベーコン、枝豆、レッドキドニー、パスタ)を使用した本格的なデリ風サラダ。自家製マヨソースとバジルペーストを加え洋風に仕上げた。たんぱく質や食塩相当量にも配慮。朝食ビュッフェや量販総菜などのニーズを想定する。

新商品の年間販売目標は加工食品ユニットが21品で29億円、食材流通ユニットが20品で9億円。

株式会社アピ 植物性素材 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)