コンビニスイーツで1番初めに想起される“スイーツのファミマ”を目指す 「ファミマがチョコだらけ!」発売開始

 ファミリーマートは、コンビニスイーツで1番初めに想起される“スイーツのファミマ”を目指し、今年度からスイーツカテゴリを強化している。

 チルドデザートに限らず菓子や飲料、パンなど横断的に取り組み、併売や客数アップにつなげる。10月29日から「ファミマがチョコだらけ!」と題し13種類のチョコスイーツを発売開始した。

 スイーツのファミマは「どんなときもあなたをもっとご機嫌にしてくれるスイーツがファミマならきっと見つかる。」がコンセプト。
10月28日の戦略説明会で、商品本部の木下紀之商品本部長補佐は「コンビニでスイーツを買うならファミマというゴールを目指す」と意欲を示した。

スイーツのファミマをアピールする木下氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
スイーツのファミマをアピールする木下氏

 同社のスイーツ戦略の最大の特長は、スイーツを「ココロとカラダが癒される、気分がアガる甘いモノすべて」と広く定義し、菓子パンや甘い飲料・酒類など横断的に取り組んでいる点にある。「ファミマがチョコだらけ!」ではこの考えのもと、パンからアイスまで様々なスイーツを用意した。

 なめらかやサクサクなど様々な食感も重視した。

 「SNSでは、おいしいスイーツは食感でシェアされやすいデータもあり、癒しやリラックスなど目的に応じて様々な食感が楽しめる展開にした」(木下氏)。来年以降も途切れることなくカテゴリ横断でスイーツを展開していく。

 商品本部FF・スイーツ部スイーツグループの杉本隆彦マネージャーは「これまで、甘いものを集めて一緒に企画を行うことがあまりなかったが、今後は他のカテゴリとも密に連携をとって同じテーマでやっていく意味でも進化している」と述べる。

「ファミマがチョコだらけ!」商品の一例 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「ファミマがチョコだらけ!」商品の一例

 価格設定については「売場で手にとった時のイメージと実際の価格に差が出てきている現状を踏まえ、これまで以上に気をつけて設定した。今回チルドスイーツに関しては、チョコレートの価格が上がっているなか普通に作れば300円以上になってしまうところ、気軽に手に取ってもらえるよう200円台に抑えた」などと説明する。

 同社の2024年(3~8月)デザート・パン・菓子・アイス合計の既存店日商前年比は5.8%増で、全体の既存店日商前年比を3ポイントほど上回った。

 新企画のチョコミントフェアや喫茶ファミマ企画など、季節に応じたクロスカテゴリでのキャンペーンが好評だったことに加え、定番企画の「ファミリ~にゃ~ト大作戦!」は併売率が32%と大きな手応えがあった。クロスカテゴリにすることで年間途切れることなく様々な企画が実施できる点も奏功した。