日清食品冷凍は9月1日、秋冬の新商品26品を発売する(リニューアル品、企画品を含む)。同社では冷凍麺市場は拡大を続けているものの22年以降の食数は微減からほぼ横ばいで推移しており、間口は広がるも奥行きが減る傾向がみられると分析。節約意識の高まりにより、ユーザー1人の購入個数が減少していることから買い物客の揺れ動く棚前心理に寄り添うことを目指し、秋のマーケティング方針として「ごほうび使い・ふだん使い・お試し使い」をテーマに掲げた。
ラーメンでは「日清本麺」ブランドを消費者にとってさらに身近に感じさせるポジションに。新ブランドの「日清中華THE GOLD」は“ご褒美気分”を訴求。リニューアルする「日清中華汁なし担々麺 大盛り」は冷凍麺の“顔”を目指す。パスタは新ブランドとして「スパ王喫茶店」を立ち上げ、世代を超えて愛される喫茶店のスパゲッティを360gの大盛りサイズで味わえる点をアピール。和風麺は「どん兵衛」にプレミアムラインを投入し、玉うどんでは作れない価値を提案する。
「冷凍 日清本麺」シリーズは新たに北海道産小麦の全粒粉を配合することで、小麦の自然な香りやうま味をアップ。定番フレーバーの「鶏がら醤油ラーメン」「濃厚味噌ラーメン」「ホタテだし うま塩ラーメン」「豚骨醤油ラーメン」をラインアップした。
「冷凍 日清中華THE GOLD海鮮あんかけ拉麺」は価値を重視。ワンランク上の具材やスープが楽しめ、ハレの日やちょっと贅沢したい時の至福の一杯として提案する。「冷凍 日清中華 汁なし担々麺 大盛り」「冷凍 日清中華ビャンビャン麺」は麺を刷新し、噛み応えと弾力感を高め、もちっとした食感に磨きをかけた。
「冷凍 日清スパ王喫茶店 大盛り」は喫茶店で食べる“昔懐かしいスパゲッティ”のような味をコンセプトとしたもちもち太麺の大盛りスパゲッティ。昭和を懐かしむリアルタイム世代だけでなく、古き良き昭和の文化に新しさや憧れを感じる若い世代もターゲットとしている。「ナポリタン」以外に「ミートソース」「たらこバター」「カルボナーラ」を揃えた。
和風麺はプレミアム戦略を実行し、高価格商品で3ブランドを展開する。「冷凍 日清のどん兵衛湯葉のあんかけうどん」は独自製法で実現した“とろーり”を実感できるつゆに、国産大豆を100%使用した生湯葉がふわっと広がるのが特徴。
米飯類でも「冷凍 日清 パパパックごはん」シリーズ3品「炙り焼豚炒飯」「旨辛コチュジャンのビビンバ」「完熟トマトのチキンライス」を発売する。個食対応にし、手で簡単に開けられ器になるパックを採用した。
上和田公彦社長は「物価上昇の中でも冷凍食品の販売は堅調。中でも冷凍麺は本年も非常に順調だ。コスパや使い勝手の良さが受け入れられている。一方、売上は確保できても買い上げ点数が伸び悩むといった課題は現在も残っている。消費者ニーズの多様化を踏まえたラインアップを揃えた」と意欲を見せた。