農業学ぶゲーム開発 名古屋学芸大学が東海農政局と連携強化

食育について学ぶカードゲームを開発するなど食育教材づくりに取り組む名古屋学芸大学は5月27日、活動のさらなる促進を目指して東海農政局と包括的連携協力に関する協定書を締結した。

同大のメディア造形学部や管理栄養学部の学生らが、22年に開催された「第17回食育推進全国大会inあいち」で食育について学ぶ体験ブースを出展した。その経験から、誰でも学べる食育教材の開発を目指すため、子どもたちだけでも遊びながら学べるボードゲーム「シャーベル冒険記」を開発した。ストーリーを進めることで主食、主菜、副菜の大切さについて学ぶことができる。東海農政局とも教材開発を通じた交流がきっかけとなり、今回の連携協定につながった。

協定書の署名式では、同大の杉浦康夫学長と東海農政局の森重樹局長らが出席した。森局長は「協力をより継続的に発展していくように協定を締結した。講師の派遣や統計データの提供、活用のアドバイス、セミナーの開催など、時代の転換点にある農業について学生たちに理解を深めてもらうきっかけにしたい」と話し、杉浦学長は「地域社会との連携は人材育成のため大変重要なことと考えている。学生が学び、地域貢献の場が広がっていくことを期待している」とあいさつした。

宇佐見さん㊧の説明でゲームを体験する学生と局員 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
宇佐見さん㊧の説明でゲームを体験する学生と局員

続いて、農業について対戦形式で学ぶ新しいカードゲーム「ノウカサバイバー」もお披露目され、学生と東海農政局の局員によるテストプレイで紹介した。ゲームの開発者の一人で、同大メディア造形学部を今年卒業した宇佐見百加さんは「カードで農業経営しお金を稼ぐゲームで、中にはドクロのついた環境に悪影響を与えるカードもあり、ドクロがたまってゲームオーバーになることもある。これからも楽しいから学びたいと思えるカードゲームを広めていきたい」と話した。