湖池屋、食代替スナックに商機をつかむ。
料理のような味わいのセイボリー(甘くない)スナックで食の簡便化・個食化・分食化へ対応する。
コロナ禍を契機に生活スタイルの多様化やリモートワークの定着が進み、一日の中での間食と食事の境界線が曖昧になる傾向が高まっているとの見立てによるもの。
5月14日、佐藤章社長は「一日の総カロリー量は物凄く大事で、総カロリーを抑えながらも一日に間食を含む食事回数は増えている。その際に、一汁三菜といったものではなく、簡易的に口に運べるスナックが拡大しコロナ禍を経ても習慣化している」と語る。
セイボリースナックが今後、菓子の世界的な潮流になるとの私見も示す。
「世界中がスイートからセイボリーへシフトし、もしくは嗜好が大人化していく中で、その大きなメガナトレンドを我々も取り込んでいかなければいけない」と説明する。
この考えのもと、軽食市場の新たな選択肢として「ランチパイ」を開発して今春に発売開始した。
「ランチパイ」は、バターを練り込んで焼き上げた香り豊かなサクッと多層のパイ生地で濃厚な料理フィリングを包んだ本格感のあるカジュアルパイ。
多層パイ生地と濃厚フィリングが合わさることで料理パイを食べているかのような複層性のある味わいに仕上げている。
容器には湖池屋初のピローケースを採用し、専門店でパイをテイクアウトしたような気分や食シーンを演出。机の引き出しやカバンの中に“持っていたくなる”アイテムとして、カラフルで魅力的なパッケージに仕立てている。
「クラムチャウダー」と「デリシャスピザ」の2種類を販売している。
「『ランチパイ』は大好評。こういうものもしっかり市場に定着させていく。次の商品も今、着々と仕込んでおり、引き続き新市場創造に取り組んでいく」と意欲をのぞかせる。