味の素「白米どうぞ」 玄米と同程度のGI値実現 スーパー、業務用展開も検討

味の素は、糖が穏やかに吸収されてご飯が炊ける日本初の炊飯器専用調理料「白米どうぞ」を、3月から通販サイトで先行発売。約1か月で5万食相当の販売を突破した。今後はスーパーやドラッグストア、調剤薬局への拡大や業務用展開も検討している。

使い方は、炊飯器にお米と水の量に合わせて「白米どうぞ」を入れ、2~3回混ぜるだけで無理なく糖質ケアができる。これは酵素の働きで、白米のでんぷんが分解されにくい構造になるため、糖質の吸収が穏やかになる原理を活用。白米のGI値(グライセミック・インデックス値=食品の「糖質の消化吸収のされやすさ」を表す指標)に着目し、酵素研究による知見を活用して開発した(特許申請中)。

同社は4月から事業再編を行い、コンシューマーフーズ事業部に「新領域グループ」を設置。「生活者ニーズにとどまらず、生活者が渇望しているものは何かを掘り下げ、これに自社の持つ技術を組み合わせることで新しい価値を創出。味の素だからできる領域として開設した」(高廣佐奈恵新領域グループ長)。同グループが開発した「白米どうぞ」は、「Dashi-Cha」「OneALL」に続く第3弾。

いつものおいしさはそのままに - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
いつものおいしさはそのままに

糖質ケアのアプローチには「糖質オフ」と「GI値」の二通りがあり、血糖値が上がりやすいか、上がりにくいかを示すGI値には、高GI値、中GI値、低GI値の3区分がある(ファンデリー社の駒林真理子マーケティング事業部長)。炊飯器に「白米どうぞ」を入れるだけで、玄米と同程度の中GI値(通常の白米を100とした場合、「白米どうぞ」は78.7)のご飯を炊ける。

本製品を炊飯時に加えて軽くかき混ぜ、炊くだけで、いつもの美味しさや食感はそのままに低GI値の白米が炊き上がり、医師100人のうち97人が「美味しさそのままなのにGI値が低い白米が炊けるので勧めたい」と回答したという。

「開発に9年かかった」と語る竹澤拓也プロダクトマネージャーは、「白米により糖質ケアを実現するにはおいしさを犠牲にしていたが、新製品は糖質ケアとおいしさを両立させた。お米のおいしさや見た目、香り、食感は変わらないだけに、新製品により白米革命を起こしたい」と語っている。

▽1合分スティック7本入袋=スティック1本当たり4.5g×7本、税込990円
▽30合分袋=157g、税込3千500円

糖の吸収抑制機能製品の市場規模推移 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
市場規模推移
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