よりよい職場作りへ信頼関係構築を インクルーシブな職場づくり考えるイベント ネスレ日本

神戸市に本社を置くネスレ日本と神戸製鋼所は3月26日、国際女性デーイベントとして「インクルーシブな職場づくりについて考えよう」をネスレ日本本社で行い、両社からオンライン含めて約100人が参加。企画した両社の人事部門は「当社がダイバーシティなどで決して遅れているとは思わないが、従業員のよりよい職場環境作りのきっかけになれば」と開催趣旨を話した。

第1部のパネルディスカッションでは、インクルージョンについて共同研究している大手前大学平野光俊学長、同学北村雅昭教授、大阪経済大学船越多枝准教授の3人が登壇した。

主題の「ダイバーシティ&インクルージョン」とは、一人一人が自分らしさを発揮し、企業の競争力向上を目指すことで、すべての人が活動の対象であること。

パネラーから、ダイバーシティの重要性の一つとして「ダイバーシティへの取り組みが、企業投資の条件にもなる」とする一方、「多様な人材を揃えるだけでは組織力につながらない」と指摘。ダイバーシティを力に変えるものが「インクルージョン」であると訴えた。

インクルージョンとは、従業員が「帰属感」と「自分らしさの発揮」の両方を認識でき、その集団のメンバーとして尊重されている状態を指す。その状態を高めるには「接触(交流)による信頼関係構築が一つの最重要要因」と語った。

その後は第2部で両社の参加者が数グループに分かれて「インクルーシブな職場づくり」について語り合うとともに交流した。

両社の人事部門は「社内だけでなく社外とのネットワークが重要。交流で刺激を受け合ってほしい」とし、今後については「参加企業を増やしていきたい」と思いを語った。