4.8 C
Tokyo
2.2 C
Osaka
2026 / 01 / 01 木曜日
ログイン
English
日配大豆製品相模屋食料 鳥越淳司社長 丸福食品を最短で黒字化 供給を守ることがテーマに

相模屋食料 鳥越淳司社長 丸福食品を最短で黒字化 供給を守ることがテーマに

豆腐トップの相模屋食料は豆腐文化を守るために事業継続支援に取り組んでいる。昨年9月に丸福食品(大阪府枚方市)の豆腐製造事業を譲り受け、これまでの再建の取り組みでは最短となる2か月で黒字化を達成した。鳥越淳司社長に昨今の取り組みを聞いた。

  ◇  ◇

今2月期のグループ売上は400億円を超える見通しだ。404、405億円になりそうだが、現時点ではまだ予断を許さない。大雪の影響で1億円分の出荷が減ることもあり得る。

秋冬商戦も販売好調だ。一番の好調商品は木綿で、全く足りない。3個パックは冬になってようやく落ち着いたが、普通の6Bがよい。2連との兼用ラインがあったが、6B専用に集約した。また、冬に充填の帯巻き3Pがフル稼働となり驚いている。

グループ会社は全部で11社になった。今赤字なのはギトー食品だけで、丸福食品は9月15日からグループになり、11月に黒字化できた。これまでの最短で2か月。一番の成功事例だ。丸福食品では伝統的な絹厚揚げを極める考えだ。

ギトー食品は大幅な値上げの影響もあり、稼働が落ちたが、それは問題ない。安売りするつもりはない。少し我慢をしながら黒字化を達成する。10億円ほどかけて工場を改装した。関西圏の販路で同社品を販売していく。

まだそれほど表面化していないが、豆腐業界の需給はかなりタイトになりつつある。有力メーカーが一品退いていくたびに、他の有力メーカーに声が掛かる。当社は最後の砦のようなもので、基本的に受けざるを得ない。

売場側は「価格は高くてもよいから」と言うが、もはやそういう問題ではなくなってきた。作れるか、作れないかの製造キャパの問題で、現状はオファーを受け切れない。「納価が上がってもよい」と言っても、選択肢がないことにスーパー側も気付くはずだ。

豆腐の需要が上がる一方で、供給先はどんどん減少する。これからは供給を守ることが一つのテーマになってくる。ライン増設も従来のように攻めるためのものではなく、供給を守るための設備投資になる。ベーシックの木綿や絹豆腐、厚揚げなどの商品群はそうなっていく。

それぐらい市場は供給がひっ迫しており、現在豆腐業界では何とかしようと取り組んでいるが、そもそもメーカーが潰れないようにしないと、どこかのメーカーがフォローするということが今後はできなくなる。

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。