7.5 C
Tokyo
5.1 C
Osaka
2026 / 02 / 20 金曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料森永製菓、ココアの情緒と機能を訴求 「ミルクココア」でココ育 「カカオの力」は“血流改善”と“腸活”をより大きくデザイン
KNOWLEDGE WORK 20260303

森永製菓、ココアの情緒と機能を訴求 「ミルクココア」でココ育 「カカオの力」は“血流改善”と“腸活”をより大きくデザイン

森永製菓はココアの需要期である秋冬に向けてココアの持つ情緒と機能の両方を訴求していく。

取材に応じた溝井敦営業本部菓子食品営業部食品営業グループ課長は「主に情緒の訴求は100年を超える歴史に裏打ちされたロングセラーの『ミルクココア』が担う。一方、機能の訴求は2022年から機能性表示食品となった『カカオの力』が担う」と説明する。

「ミルクココア」では「お子様がココアをスプーンで量って温めた牛乳に混ぜる過程が食育としてお子様の成長にプラスになるといったことや、親と子をつないでいくことを発信し直していく」との考えのもと、9月に専用サイト「ココ育」を新たに立ち上げ、子どもが好きなだけでなく育児にもお役立ちできる飲み物として訴求している。

「ココ育」のメッセンジャーとして新たに考案したキャラクター「コマグちゃん」
「ココ育」のメッセンジャーとして新たに考案したキャラクター「コマグちゃん」

「ココ育」では、ポップピアニストのハラミちゃんが手掛けた「ココ育」のテーマソングを公開しているほか、「ココ育」のメッセンジャーとして新たに考案したキャラクター「コマグちゃん」を活用して盛り上げを図っている。

テーマソングについては「サウンドロゴのように耳から入る情報は非常に伝播力がある。歌詞にはココアを作る過程を織り交ぜていただいており、口ずさみながら作ってもらうことも想定している。小さいお子様に覚えていただいて、親御様にもアピールしていきたい」と期待を寄せる。

「コマグちゃん」はパッケージやキャンペーンに活用する。

「ミルクココア」のパッケージは「コマグちゃん」を大きくあしらって刷新。裏面も、作り方の説明をわかりやすく記載したほか、二次元コードをあしらい「ココ育」への誘導を意図して改めた。

キャンペーンは、10月から一部店頭で「コマグちゃん」のマグカップを景品に用意し最需要期に突入する12月には加刷したパッケージに順次差し替えてナショナルキャンペーンを展開している。

「大人のためのミルクココア」(森永製菓)
「大人のためのミルクココア」(森永製菓)

「ミルクココア」で大人層を開拓すべく、秋冬限定スポット商品として「大人のためのミルクココア」を10月に新発売した。

同商品は、同社初のラムフレーバーとなる。

その狙いについて「『ミルクココア』に対して特に大人の方がネガティブに受け止める甘さに対応した。少し甘さは控えめにしつつ、少し大人っぽい感じで楽しんでいただけるように、ラムの香りでリラックスできる仕立てにしている」と語る。

「カカオの力」もパッケージを刷新し、“血流改善”と“腸活”のアテンションをより大きくデザイン。これにより機能性表示食品化で取得した、血流改善(末梢の血流を改善し手先表面を温かく保つ)と「腸活(カカオリグニンが便通の気になる方のおなかの調子を整える)のダブルヘルスクレームの訴求を強化する。

売場に並ぶ「カカオの力」
売場に並ぶ「カカオの力」

「ダブルヘルスクレームに的を絞り込むため、引き算の発想で重複する内容やそのほかの情報を極力省いた。訴求のポイントをしっかり整理した」と述べる。

「カカオの力」のコミュニケーションは、クレオパトラ風の女性が登場するWEB広告を用意している。“ずるいわ、現代女性”をキャッチコピーに、おいしさとダブルヘルスクレームを訴求していく。

「機能性表示食品の嗜好飲料の多くはヘルスクレームが1つであるのに対し、『カカオの力』は2つあるのが強みだと思っている。ある意味、欲張りな仕立てになっており、クレオパトラが“現代女性は2つの機能が簡単に手に入れられて、うらやましい”とくやしがる内容になっている」という。

このほか「カカオの力」ではSNSでのプレゼントキャンペーンを12月1日から2024年1月31日までの応募期間で実施している。

アテンションを加刷して溶けやすさの訴求を強化したスティックタイプ(「ミルクココア」)
アテンションを加刷して溶けやすさの訴求を強化したスティックタイプ(「ミルクココア」)

スティックタイプは、アテンションを加刷して溶けやすさの訴求を強化。「スティックが支持される理由は手軽さ・簡便性にあり、溶けやすさが1つのポイントになっている」とみている。

昨年、新規ユーザーを拡大して好調となった「白いダーススティック」も継続販売していく。「今年は『ダース』ブランドが発売30周年であることから、30周年の販促と連動してアピールしていく」。

インテージSRI+によると、22年4月から23年3月のココア市場は前年比1.8%減の107.9億円。同期間の森永製菓の販売金額は1%減となり、市場・森永製菓ともに前年を下回る結果となった。

「昨年は気温が例年に比べ低かったこともあり10月から12月までの3ヵ月間だけ前年を越えることができた。需要期に多く飲まれたのは良い兆候」と振り返る。

森永製菓の溝井敦営業本部菓子食品営業部食品営業グループ課長
森永製菓の溝井敦営業本部菓子食品営業部食品営業グループ課長

森永製菓の今期(3月期)滑り出しは上昇基調にある。インテージSRI+によると、4-7月は市場が109.2%となる中、森永製菓は105.2%で着地。

3月1日出荷分から「森永ミルクココア」は300gから240gに減量し、「牛乳で飲むココア」は200gから180gに減量した影響はあるが、「カカオの力」が44.6%増を記録し全体を牽引した。

減量に踏み切った中でも「牛乳で飲むココア」については「4-7月の販売店あたりの販売規模(個数)が8.8%増を記録。栄養補助や機能性を訴求した春のプロモーションが功を奏して市場をけん引、お客様のココアに対する購買についても上昇基調にある」との見方を示す。

8月8日にはテレビ番組でココアが取り上げられたことで市場が活性化。森永製菓では放映のあった週は前年同週比「純ココア」が2倍強、「カカオの力」が3倍強と跳ね上がった。

関連記事

インタビュー特集

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。