途上国に給食を支援 国連WFP協会がエッセイコンテスト

国連WFP協会(安藤宏基会長)は「世界食料デー」当日の10月16日、「WFPチャリティーエッセイコンテスト2023」の表彰式を都内のホテルで開催した。応募1作品につき途上国の給食2日分に当たる60円を寄付するもので、今年は応募総数1万9千52作品に対し合計114万3千120円、3万8千104人の子どもに栄養価の高い給食を届ける。

寄付は日清食品ホールディングス、三菱商事が協力。コンテストの審査委員長は湯川れい子さん(後列左から6人目)が務め、特別審査員のふなっしー(同5人目)、広瀬アリスさん(同4人目)らも登壇した。

13回目となる今年のテーマは「未来につなぐ、思い出ごはん」。身近なごはんや食を通じて起こった気持ちの変化など、心に残るエピソードが数多く集まった。最優秀賞のWFP賞には中田花鈴さん(大阪・関西外語専門学校国際高等課程2年)の「お弁当」を選出。不登校になった自分にお弁当を作り続けてくれた母との思い出を綴った内容で、湯川さんは「母親の強さが素晴らしいと感じた。エッセイを読みながら映画のワンシーンを見ているようだった」と講評した。

会場では国連WFP協会の親善大使を務める俳優・竹下景子さんによる作品の朗読も披露された。

小学生部門賞は手塚小春さん(神奈川・カリタス小学校5年)の「空腹の先に見えた物」、中学生・高校生部門賞は藤塚結乃愛さん(群馬・群馬県立中央中等教育学校5年)の「世界の共通言語」、18歳以上部門賞は見澤富子さん(埼玉)の「母娘のお赤飯」などの各賞が選ばれた。

特別協賛の日清食品ホールディングスの花本和弦執行役員CCOは、受賞者に向け「エッセイを読ませていただき、食は人を幸せにしたり、思い出を作ったり、多くの力を持っていると改めて感じた。当社グループの創業者・安藤百福氏は『食が足りてこそ世の中が平和になる』と話していた。世界には紛争で困難に直面している方が大勢いるが、皆さんのように温かい気持ちはとても大切なもの」など語りかけた。