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加工食品チルド新なごやめしで生麺活性化 銘店の「幻のまかない」再現 東洋水産×山本屋総本家

新なごやめしで生麺活性化 銘店の「幻のまかない」再現 東洋水産×山本屋総本家

近年はみそカツや手羽先などの“なごやめし”は、提供する飲食店が関東に進出しているほか、東日本エリアの食品スーパーでも生麺の「味噌煮込うどん」などの販路が拡大し盛り上がりをみせている。その中でマルちゃんブランドを展開する東洋水産は9月4日、新しいなごやめしを目指した新商品「『山本屋総本家』監修味噌煮込ラーメン2人前」を発売する。

味噌煮込みうどんの老舗「山本屋総本家」に監修を依頼。以前にも両社は生麺タイプの「『山本屋総本家』監修みそ煮込うどん」の発売でタッグを組んでおり、10年以上のロングセラー商品になっている。

今回の新商品は、山本屋総本家の町田深幸社長が子どものころに食べていた「幻のまかない」メニューを再現、新しいなごやめしとして提案している。八丁みそ、米みそ、甘みその3種をブレンドし、ムロアジ節など4種の出汁粉の液体プラス粉末のダブルスープで味とコクを高めた。麺は半生乾燥麺を使用することで、煮込んでも溶け出しが少なく、しっかりとしたコシが楽しめる。合わせる具材はキャベツ、ニンジン、ネギなどの野菜と豚バラ肉がおすすめ。「みそ煮込うどん」では鶏肉が使われることが多いが、味噌煮込ラーメンでは豚バラ肉のほうが、より「幻のまかない」の味に近づくという。

「生麺」の市場は、コロナ禍の内食需要の拡大で大きく伸長し、18年と22年を比較すると108・1%で2千200億円を超えると推定されている。カテゴリ別では長年にわたり「うどん」が牽引してきたが、「ラーメン」が18年から22年で120・8%と大きく伸長し、最大カテゴリに成長している。しかし昨年9月から今年2月までの下半期に限れば、価格改定の影響で購入金額は前年を維持しているものの、購入人数と購入個数で減少がみられ、節約志向の高まりが浮き彫りになっている。その中で、注目される「なごやめし」で新メニューを開発することで生麺市場の活性化を図った。

新商品開発に協力した山本屋総本家の町田社長は「懐かしい味が再現されていて、とてもおいしいので絶対売れると思う」と太鼓判を押す。東洋水産では、月3万6千食を目標に中京・北陸地区の食品スーパーなどで販売をスタートしていく。いまのところバイヤーの反応は上々で、採用率も高く手ごたえを感じている。今後は、なごやめしが浸透しつつある関東エリアなどへの拡大を目指して、販売に力を入れている。

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