野菜摂取に古来の知恵を

明日8月31日は「野菜の日」だ。野菜のよさを見直してもらうため、や(8)さ(3)い(1)の語呂合わせから、食品流通改善協会や全国青果物商業協同組合連合会など9団体が83年に制定した。

▼日本原産の野菜は独活、蕗、三つ葉、芹、わさび、自然薯など数えるほど。大根や茄子は古くから食べられているが、海外から伝わったと考えられている。胡瓜は6世紀頃に中国から来たが、昔はかなり苦く、明治以降に品種改良が進んでからよく食べられるようになった。

▼現在の日本では、野菜はサラダや炒め物で食べられることが多い。ただ日本人の野菜摂取量は足りていない。国は1日に350g以上の摂取を推奨しているが、厚労省が19年に行った調査によると1日の平均摂取は男性約290g、女性約270gで、70gほど足りない。

▼農水省は漬物で野菜の消費拡大を図る取り組みを進めている。野菜の日にウェブシンポジウムを開催し最新データに基づく漬物の特徴や時代に合った漬物生産について発信する予定だ。日本古来の知恵を現代の野菜摂取に活用したい。