百貨店の松屋はこのほど、冷食ブランド「ギンザフローズングルメ」の卸販売を明治屋の広尾ストアー(東京都渋谷区)、玉川ストアー(同世田谷区)の2店舗で開始した。冷食卸への参入は初めてで、24年2月までにさらに2店舗の展開を予定している。
「ギンザフローズングルメ」は、22年8月に松屋銀座の地下フロアにオープンした約10坪の冷食売場。銀座の名店の看板料理を商品化した「銀ぶらグルメ」シリーズをはじめ、独自開発品を多数ラインアップしている。オンラインストアでも販売しており、9~2月の半年間に店頭・EC合計で当初予算の1・5倍となる7千500万円以上を売り上げた。
7月19日に導入した明治屋広尾ストアーでは、冷凍ケース10本のうち1本がギンザフローズングルメ専用に変身。「銀座みかわや 国産和牛タンシチュー」(税別1万1千円)、「銀座 日東コーナーロールキャベツ」(同1千850円)などの銀ぶらグルメシリーズほか20品が展開され、「ブレジュ」「RFFF」といった導入済みの高級シリーズを含めても、ギンザフローズングルメが最も価格帯の高い冷食シリーズとなった。
広尾ストアーの関係者は導入初日、「当店のお客様にとって馴染みのあるお店の商品がラインアップされている。店舗と異なり予約不要で、いつでも家で食べられるのが利点。冷凍食品を主菜にデリカで副菜を選んでいただいたり、メニューに合うワインを購入していただいたりと、売場間の相乗効果も生まれるだろう。売場の認知を高めて定着を図り、リピーターになっていただけるよう努めたい」と期待を語った。