一般財団法人食品産業センターの荒川隆理事長は8月9日、農林水産省大臣官房の宮浦浩司総括審議官(新事業・食品産業)と小林新事業・食品産業部長に対し、令和6年度に向けた政策要望書を提出した。
要望書では「原材料・物価高騰対策」「食品産業の健全な発展のための施策」「サステナブルな食料システムへの移行」について、令和6年度予算・税制など今後の施策検討にあたり、特段の配慮を求めた。
このうち「原材料・物価高騰対策」では、適切な価格転嫁に向けた働きかけを継続させ、国産原材料の切り替えなどへの支援にとどまらず、価格転嫁を受け入れてもらうための国民の理解促進と、需給ひっ迫時や災害時における適時の追加対策をとることなどを求めた。
また、「食品産業の健全な発展のための施策」では、原材料の安定的な調達、付加価値の向上や人材の育成など食品産業が担う役割を踏まえつつ、食品産業の構造的な課題解決のための総合的な施策について検討を行うこと。さらに、加工食品の輸出拡大および海外展開を促進するため、輸出先国の輸入規制に関する情報提供や規制緩和の交渉など、中小事業者も含めて輸出に取り組めるようにするための条件整備などを要望した。