日清食品冷凍 ラーメンを核に市場けん引 「完全メシ」を店頭販売へ 

日清食品冷凍は、ラーメン類を核にラインアップを拡充し、パスタ類、和風など冷凍麺市場トータルの活性化を図っていく。このほど開いた新商品発表会の席上、上和田公彦社長はマーケット内の競合が激化していることに触れ、「冷凍麺の売り場が広がるのは歓迎すべきこと。業界全体でより良い製品を提供し、食事の中で冷凍麺を当たり前の選択肢にしていきたい」など語った。23年秋冬は「冷凍 日清本麺」や「冷凍 日清もちっと生パスタ」など主力シリーズをブラッシュアップし、ECなどで先行していた「冷凍 完全メシ」の店頭販売を開始する。新商品・リニューアル品は9月1日発売。

同社は家庭用冷凍麺のトップメーカー。開発方針について、石川和之マーケティング部次長は「目下のテーマは節約意識の高まりや多様化するニーズへの対応となるが、われわれの使命はブランドを徹底的に強化し、常に指名買いしてもらえる魅力あるカテゴリーにすることだと考えている。価格で買うのではなく、感動(=『おいしい』『たのしい』『かんたん』など)で買っていただけるようにしたい」と説明。また、直近の冷凍麺市場は「価格改定の影響で食数が伸び悩んでいるが、冷凍食品は売り場の拡大や品質に対する生活者の認知向上が続いており、再び成長軌道に戻っていくと考えている」とした。

「冷凍 日清本麺 こくうま醬油ラーメン」(日清食品冷凍) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「冷凍 日清本麺 こくうま醬油ラーメン」(日清食品冷凍)

注力するラーメンカテゴリーでは、独自技術で麺のおいしさにこだわった「冷凍 日清本麺」シリーズの累計販売数量が1千万食(21年9月~23年5月)を突破した。今秋は既存の「こくうま醤油ラーメン」「濃厚味噌ラーメン」「ワンタン麺」を刷新。スープや具材などの特長を深掘りした。また新たに「冷凍 日清本麺 MATCH 中華そば」を立ち上げ、「醤油」「塩」の2品を投入。本格感ある麺はそのままに、“具なし”タイプのため自由なアレンジが楽しめる。店頭売価は値ごろ感のある200円以下を想定。

「冷凍 日清ごくり。」には「濃厚魚介豚骨ラーメン」を追加。豚骨エキスにたっぷりの魚粉を加え、ザラッとした舌触りの濃厚スープが楽しめる。

「冷凍 日清中華 汁なし担々麺 大盛り」で「発売10周年限定品」を展開。花椒入り唐辛子パックのほか、青花椒パックをプラスした「Wスパイスパック」が付く。

これら中華麺の豊富なラインアップを生かした売り場提案「日清のTheラーメン横丁」を昨年から本格的に推進。中村稔取締役営業本部長は「直近は量販店など25~30企業に導入された。麺類で6~15品を採用していただき、店頭の回転率は1・5~2・0倍にアップしている」と進捗を語った。

「冷凍 完全メシ ボロネーゼスパゲティ」(日清食品冷凍) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「冷凍 完全メシ ボロネーゼスパゲティ」(日清食品冷凍)

「冷凍 日清もちっと生パスタ」シリーズは、発売以来、初めて麺質を改良する。小麦粉の配合を見直すなどし、好評を得ている“もちっと食感”をさらに向上させた。事前の消費者調査では実に95%以上から好意的な反応を得たという。新商品「濃厚きのこクリーム」「栗かぼちゃクリーム」を加え、10品体制で臨む。

一方、昨年9月からECで先行していた「冷凍 完全メシ」の店頭販売を開始する。アイテムは「ボロネーゼスパゲティ」「汁なし担々麺」の2品。「日本人の食事摂取基準」(2020年版)で設定された日本人が摂取すべき33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求しており、健康志向のニーズに応える。

店頭で商品認知の向上を図るべくPOPなどの販促物を用意するほか、試食販売も実施したい考え。2品とも日本最適化栄養食協会から「最適化栄養食」の認証を受け、パッケージにロゴマークを入れる。

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