3.1 C
Tokyo
8.7 C
Osaka
2025 / 12 / 14 日曜日
ログイン
English
加工食品冷凍食品ヤヨイサンフーズ 溝口真人社長 グループシナジー最大化 収益強化に注力

ヤヨイサンフーズ 溝口真人社長 グループシナジー最大化 収益強化に注力

1987年に大洋漁業(現マルハニチロ)に入社し、3年目から業務用一筋で営業にまい進してきた。新トップには6月22日付で就任。前社長の大西宏昭顧問とは自身が20代から上司と部下の関係になることが多かったという。

「尊敬する大先輩から重責を引き継ぎ、身の引き締まる想い」としながらも、「私が取り組むべき使命は、マルハニチログループの一員としてシナジー効果を最大化すること、営業利益をしっかり増やせる企業体質にすることの2点」と目標は明確だ。

前3月期業績は売上高394億円、営業利益1億500万円。24年3月期は売上高420億円、営業利益5億円を計画。

「当社の課題は営業利益率が低いことだ。前期は原材料費の高騰やエネルギーコストの上昇など厳しい経営環境だったかもしれないが言い訳はできない。この状況を是正すべく、私自身の経験を最大限に生かし、考え方や手法を伝えることで、強いヤヨイサンフーズを実現していきたい。社長に就任以来、社員には現状に満足せず、大いにチャレンジして欲しいと伝えている。まずは今年度計画を必達し、マルハニチログループに必要不可欠な収益力の強い企業への成長を目指す」。

今回のトップ就任は、マルハニチロ執行役員食材流通ユニット副ユニット長との兼務になる。

「4月1日からヤヨイサンフーズに所属し、業務用市場のパイオニアとして素晴らしい会社だと実感している。ただし、同じグループのマルハニチロとシナジーを発揮し切れていないことが課題。現状は一部の製造や営業の協業にとどまる」と指摘。

「業務用一本で全国の取引先と築いてきた関係性を大切に守りながら、今後はグループ内の連携をさらに強化する。例えば新規ルートの開拓でマルハニチロの協力を得ることがあるかもしれない。新商品の開発もグループで意思の疎通を図っていく。良い意味で『変わった』と言っていただけるようにしたい」との考えを示した。

理想の企業像として「月並みな言葉だが『ありがとう』『ごめんなさい』を積極的に言い合える風通しの良い企業」を挙げる。「これらの言葉は自分から積極的に行動したからこそ出てくるし、社内の雰囲気も明るくしてくれる。社員みんなでタッグを組み、目標達成に向かって歩んでいきたい」と前を向く。

プライベートでは多趣味を自認する。前職では仲間とのバンドでボーカルを務めた。週末は一人でキャンプや釣りに出掛けることも多い。「休日に家でじっとしていることはほとんどない」との行動派だ。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。