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麦茶飲料、各社マーケティング強化し活性化 猛烈な暑さで需要後押しか 飲用者数と飲用頻度がともに増加

麦茶飲料市場が活性化している。日本列島が中長期的に温暖化していくとの見通しの下、各社ともマーケティング活動を強化していることが要因。ノンカフェインで香ばしい味わい、麦の素材からくる安心感というカテゴリー特性が支持され間口(飲用者数)・奥行(飲用頻度)ともに増加傾向にある。熱中症対策としての飲用も浸透。直近では7月12日、東京都八王子市で今年の全国最高となる39.1℃を記録。7月15日からの三連休の後半は全国的に猛烈な暑さとなり需要を後押ししているとみられる。

全国清涼飲料連合会の「2022年清涼飲料水生産数量及び生産者販売金額」によると、むぎ茶飲料は生産量が前年比15%増の135万7千㎘、生産者販売金額が18.2%増の1千685億4千400万円となった。

牽引役は伊藤園の「健康ミネラルむぎ茶」。前期(23年4月期)、過去3番目の販売数量と過去最高の販売金額を記録しドリンク・リーフともに45%以上の金額シェアを握る。

伊藤園の調べによると、麦茶飲料の市場規模は12年の455億円から10年間で3.5倍に拡大し22年は過去最高の1千230億円に達した。

この拡大の背景について、伊藤園の黒岡雅康麦茶・紅茶・中国茶・健康茶ブランドグループブランドマネジャーは、2011年の東日本大震災後の計画停電と2018年の酷暑を拡大の契機に挙げる。

「計画停電の中での暑さ対策として麦茶が注目されるようになり、それまで400億円に届かなかった市場が一気に伸び始めた。もう一つの契機が18年の酷暑で、ここで成長度合いがもう一段上がった」と振り返る。

「健康ミネラルむぎ茶」は前期、価格改定を実施したことで販売金額を押し上げたことに加えて「価格改定により回転(1店舗当たりの販売本数)がさほど落ちなかったことが上積みになり過去最高の販売金額を達成できたのだと思う。ミネラルと水分が補給できるという価値がしっかり伝わっているようでPBへの流出もあまりみられなかった」という。

サントリー食品インターナショナルの「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」やコカ・コーラシステムの「やかんの麦茶 from 爽健美茶」も勢いづく。

「やさしい麦茶」は22年、前年比二ケタ増の販売数量を記録し過去最高の販売数量となった「GREEN DA・KA・RA」ブランドの成長に貢献。

今年は発芽大麦を新たに使用するなど磨きをかけ勢いを加速させている。サントリーの井島隆信SBFジャパンブランド開発事業部課長は「無糖茶飲料の中でも特に麦茶飲料はその他の無糖茶カテゴリーに留まらず、水や有糖飲料からも流入しており、引き続き拡大していくとみている」との見方を示す。

「やかんの麦茶」では、7月3日から小芝風花さんとかまいたちさんを起用した新TVCMを放映するなど夏キャンペーンを展開して“ゴクゴク”飲めるおいしさを訴求している。

“ゴクゴク”を訴求する理由について、日本コカ・コーラの坪根秀史さんは「『やかんの麦茶』は今年、発売から3年目を迎える。最初の2年間は情緒的価値に若干重心を寄せて展開し、しっかり差別化できたとの前提に立ち、今年は少し麦茶らしさの物性価値も伝えていく」と説明する。

麦茶飲料市場については「幅広いカテゴリーからの流入が多い。これにはカフェインゼロのニーズに加えて、素材に対する安心感のイメージが大きい。麦茶飲料ブランドが徐々に増えてきており、各社とも積極的に投資している。購入者数・購入回数・購入本数がすべて増えており今後も非常に活性化が見込める」と述べる。

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