CO2削減率「デカボスコア」 味の素、UCCなど新指標導入

博報堂と三井物産は、2021年11月に脱炭素を推進するプラットフォーム「Earth hacks(アースハックス)」を立ち上げ、C O 2e(CO2相当量に換算した値)を従来製品と比較した削減率(%)を表示する「デカボスコア」で算出。その活動を強化するため7月10日、Earth hacks社(関根澄人社長)を設立した。Earth hacksは、地球(Earth)にとって型にはまらない解決策(hack)を通じて脱炭素社会を目指したいという想いから名づけられた。

商品やサービスの排出CO2相当量の削減率を「デカボスコア」として可視化することで誰でも分かりやすい新しい指標を目指したもので、排出CO2相当量が少ない商品やサービスがひと目で分かる。日本が2030年までに排出CO2相当量を46%削減することを目標にしており、少しでも排出CO2相当量が少ない商品を選ぶことで目標に近づき、商品やサービスを選択するときの一つの指標として「デカボスコア」を社会に広げたい考え。

すでに70社を超える企業が「デカボスコア」を導入しており、食品、飲料系ではユーシーシーフードサービスシステムが展開する上島珈琲店では、タンブラー利用によるCO2排出量の削減率にあわせてドリンクがお得に購入できるサービスを実施。7月10日から「デカボスコア」の導入を決めた味の素は、フードロス削減の実践喚起を目的とした専用サイト「TOO GOOD TO WASTE~捨てたもんじゃない!」に紹介されている40個のフードロスレシピに「デカボスコア」の導入を決めた。

関根社長は10日開催のデカボビジネス合同発表会で、「『脱炭素を楽しく』ではなく『楽しいことが脱炭素にも貢献していた』という生活者の新しい生活習慣をデカボスコアでつくっていくことで、企業にとっても環境における企業努力を見える化し、生活者に伝わり、選ばれることでサステナブルな経済活動にもつながる」など語った。

なおモデルやキャスターなどで活躍しているトラウデン直美さんがチーフ・デカボ・オフィサーに任命された。デカボスコアを導入しているトヨタ自動車新事業企画部事業開発室事業化2グループの中村慶至主任、日本航空ESG推進部企画の亀山和哉グループ長、UCCホールディングスサステナビリティ推進室の中村知弘室長、新たに取り組みをスタートした味の素調味料事業部販売総括グループの淡川彩子氏、大日本印刷Lifeデザイン事業部イノベーティブ・パッケージングセンタービジネスデザイン本部環境ビジネス推進部第1グループの柴田あゆみリーダー、ヤフーショッピング統括本部プロダクション1本部兼事業企画本部の杉本務本部長が取り組みを説明した。