くら寿司 中国本土1号店開設 海外出店が不可欠に

くら寿司は6月15日、中国本土1号店を上海市に開設した。海外では米国、台湾に続く3地域目。近藤和人執行董事兼総経理は「企業の永続的成長には海外出店は不可欠」とし、上海では9月までにあと2店舗を開設する。中国では10年間で100店舗を目指し、2030年までに海外店を現在の約4倍の400店、海外売上高1千500億円を目標に掲げた。

同社の海外事業は、09年に米国に初出店し現在47店舗。14年に台湾に出店し現在51店舗を展開。中国本土は回転寿司チェーン大手3社では後発となるが、独自の取り組みなどで「受け入れられると確信している」(同)と話す。その一つが寿司をレーンで流すこと。「同業他社はあまり流していない。われわれが子どもの頃に感じた寿司が流れてくるわくわく感を提供したい」とする。

価格は基本1皿12元(約240円)で、サイドメニューは各種価格を用意。客単価は100~130元を想定し、日本店の客単価1千300~1千400円に比べ「円安もあるが、日本の2倍程度」とするが、「上海では受け入れられる範囲と考えている」(同)とした。食材調達は8割中国、合わせ酢や醤油など2割は日本から調達するが、基本的には10割中国にしていく考え。

店舗名は「くら寿司 上海龍之夢中山公園店」で、大型ショッピングセンターの7階となる。商品は中国大陸で人気のサーモンを使用した「サーモンたたき」や、日本、米国、台湾の既存メニューを展開する。店舗面積720㎡、220席(ボックス43席)。

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