海苔を求めて500人 山本海苔店が4年ぶり「梅が香」先着販売

山本海苔店は6月2日、4年ぶりとなる「梅が香」の先着販売を日本橋本店で行った。午前・夕方の2回で延べ500人が購入した。

「梅が香」は、進物を作る際の裁ち落としを缶に詰めたもみ海苔製品で、海苔の日(2月6日)、中元の前(6月)、歳暮の前(11月)の年3回販売している。コロナ禍以降は混雑を避けるため事前の整理券配布としてきたが、5類感染症への移行を受けて先着販売を再開。「コロナ禍に入っても毎年買ってきた」という家族連れなど200人ほどが午前の販売前に列を作った。

今年は1缶(30g)当たり税込750円。有明海の大凶作に端を発した原料価格の高騰により、昨年から1.5倍に値上げせざるをえなかった。

企画を担当した営業推進グループの阿部英明推進課長は「『梅が香』に用いるのは高品質の海苔。質を下げるわけにはいかなかった」と話す。一人2缶まで、800人限定の販売計画だったが、線状降水帯の発生と重なり完売には至らなかった。それでも「雨の中お越しいただき、ありがたかった」。次回販売は11月を予定している。