多彩な食材移送システムを展示・実演 高圧洗浄機や自動潤滑機器も グラコ

食品業界に対し、グラコはニーズの高い“食材移送”向けとして、ダイアフラムポンプやピストンポンプを主力とする「SaniForce(サニフォース)」シリーズなどを中心に積極的な製品提案を行っている。その一環として、「Gracoポンプを魅せる」をテーマに出展するのが、次の主力製品である。「FOOMA JAPAN 2023」の同社ブース内では、実際に流体を移送するなどのデモンストレーションを行うため、その動作が体感できる。

【QUANTM電動ポンプ(サニタリーモデル)】従来の電動ポンプの常識を塗り替える画期的な電動モーターを採用。“エア駆動式ポンプ”使用の場合には、コンプレッサーによるエア補給に多大な電気代がかかるが、新設計でエア不要の同ポンプに切り替えることで、最大その80%を削減。電気代削減はCO2排出量の抑制につながり、環境に大きく貢献するクリーンでサステナブルな設備にアップデートできる。

モーターは完全に自社製であるため、納期を短く明確にすることができ、かつ導入コストの大幅な削減につながる。また、“モーター内蔵”なので、設置面積を極力小さくでき、工場の限られたスペースを効率的に使える。

搬送ラインにおいては、同ポンプで流量と圧力を制御できるため、搬送・停止・速度調節といった作業プロセスをフレキシブルに統括できる。ポンプのサイクル数を外部で管理(要制御組)し、計画サイクルに達したら予防保全を通知することもでき、ライン全体の“ドカ停”も未然に防げる。

また、同社が販売する「エア駆動式ポンプ」と全く同じ特徴を併せ持っている。つまり、自ら材料を吸い込める「自吸式」、一定条件下で搬送をスムーズ化するための「空運転」、ある程度までの固形物や研磨性物質を含む液体移送が可能である。

【SaniForce HSシリーズ】ハイサニテーション(高衛生仕様)ポンプ。可動部品点数を減らして耐久性を高め、外側から点検整備ができるのでメンテナンスが迅速かつ経済的に行え、さらに三方パイロットバルブで中間停止を防ぐので、生産性向上に寄与。表面を32Ra(電解研磨)で仕上げており、高い衛生性が必要な用途に最適である。

【FDAポンプ】「SaniForce FGシリーズ」の接液面が、すべてFDAおよびCFR Title 21(FDAの管轄下で食品および医薬品を規制)に準拠しており、食品安全基準をクリアするエア駆動式ダイアフラムポンプ。ポンプ内面はキャスト316ステンレススチール仕上げで、衛生的な接液部になっている。エアバルブは耐久性と信頼性に優れ、メンテナンスが容易である。ソース、ペースト、ゼリー、食用油などの移送に適している。

ペールアンローダー(高粘度原料抽出機) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ペールアンローダー(高粘度原料抽出機)
【SaniForce ペールアンローダー】移送しにくいピーナッツバター、マヨネーズ、チョコレートなど高粘度原料を“組み上げ”圧送する、完全自吸式高圧ピストンポンプ。ブース内で実際に動かしてデモを行うので、チョコレート、乳製品、バターピーナッツ、マヨネーズ、ケチャップ、味噌などの関連業者にはぜひ目視で確認してほしい。

【HydraClean LT 高圧洗浄機】電気を一切使わない、移動式でコンパクトなエア駆動のシングルスプレーガン付き高圧洗浄機。電気を使わないので防爆区域にも対応し、湿度が高い食品工場などでは、モーター故障のリスクが電動式より格段に低い。市場で最高クラスの最大31Mpaの吐出が可能で、温水・冷水による高い洗浄力を発揮。その洗浄力は、コンタミなどのリスクも軽減する。

【LubeProシリーズ(自動潤滑機器)】工場内の特に搬送システム機材のベアリングに、自動プログラムで定期的にグリースを圧送するポンプシステムである。工場の機器は適切な潤滑がないと、ダウンタイムや寿命の低下につながり、それが企業の純利益に影響する。同機は人手不要で、確実なグリース給油を行う。

「FOOMA JAPAN 2023」小間番号=東3ホール・3B-58

本社所在地=神奈川県横浜市都筑区早渕1の27の12、TEL045-593-7300