東武百貨店池袋本店(東京都豊島区)は18日から23日の6日間、8階催事場で第3回「昭和レトロな世界展」を開催し集客強化を図っている。
今回、目玉と位置付けているのが、初の展開となる純喫茶ゾーン。
純喫茶ブームの立役者で知られる東京喫茶店研究所2代目所長の難波里奈氏監修のもと純喫茶7店が初出店している。
この経緯について、18日取材に応じた東武百貨店池袋店の深井英孝販売推進部催事企画課課長は「純喫茶ブームを受けて、街中の喫茶店を訪れたみたところ、圧倒的に女性の数が多く、みなさん一生懸命写真を撮られていた。ブームを肌で感じていたときに、難波里奈様とコンタクトがとれ、“一緒にやりませんか”という話になり企画が立ち上がった」と説明する。
純喫茶ゾーンでは、「さぼうる」(東京・神保町)のクリームソーダ各種や、「さぼうる」の人気メニュー「まかないナポリタン」、「珈琲道場 侍」(東京都・亀戸)の「バナナジュース」、「カフェ トロワバグ」(東京都・神保町)の「小倉バタートースト・トロワブレンド」などが楽しめる。
但馬屋珈琲店のオリジナル給食 「親子三世代で楽しめる」
この中で、「コミュニケーションの場として親子三世代で楽しめる」と薦めるのが、但馬屋珈琲店が東武限定品として販売するナポリタンとソフトメンを組み合わせたオリジナル給食。
「学校給食には、世代の垣根を越えて話が盛り上がるといった面白い要素がある。たとえばソフトメンでは“どうやって食べた”だとか“私はスプーンで切って食べた”といった感じで話が弾み、“私のときの学校給食はこうだった”といった話にもなる」と説明する。
オリジナル給食はセットAとセットBを用意し、イートインスペースは小学校の教室をイメージ。セットAのサイドメニューのコーヒーゼリーとコーヒー牛乳は、好みに応じシロップで甘さを足しながら楽しめるようになっている。
但馬屋珈琲店を運営するイナバ商事の倉田光敏社長は「純喫茶の感じを出すためにセットAではサイドメニューにコーヒーゼリーとコーヒー牛乳を加えた。ナポリタンは、店舗のレシピをベースにしつつ、ソフトメンに合うようにアレンジした」と語る。
同社は11階のレストラン街に「但馬屋珈琲店 池袋東武店」を構える。同店はコロナ禍の昨年4月にオープン。
「ターゲット層がご高齢のお客様ということもあって、当社の店舗の中で人流の戻りは一番鈍かったが、11月頃から黒字転換でき、それ以降ずっとよい形で推移している」という。
純喫茶ゾーンでは、このほか東武限定品として「手作りのデリとパンcafé cocona」(東京都墨田区)が「カラフルメロンパン」を販売している。
「昭和レトロな世界展」全体では、漫画家・池沢早人師氏作の人気漫画「サーキットの狼」に登場した名車などを展示。21日には難波里奈氏のトークショーや池沢早人師氏のトークショー・サイン会が開催される。