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流通・飲食小売セブン&アイ、イトーヨーカ堂を構造改革 食と首都圏への集中とプロセスセンターの稼働で

セブン&アイ、イトーヨーカ堂を構造改革 食と首都圏への集中とプロセスセンターの稼働で

セブン&アイ・ホールディングスは、イトーヨーカ堂(ヨーカ堂)の構造改革を断行してヨーカ堂の資本効率と経営効率を高めていく。

これまでヨーカ堂は、ドラッグストア領域や日用品を強化するなど構造改革に取り組み一定の成果を創出。これをベースにさらなる利益・効率を追求する。

ヨーカ堂の課題について、3月9日、中期経営計画のアップデートとグループ戦略再評価の結果に関する発表でセブン&アイの井阪隆一社長は「事業ドメインとエリアを絞り切れなかったことが構造改革の効果が限定的だった大きな要因」と語る。

ヨーカ堂が強みとする食の領域についても「お寿司などお客様のニーズが集まるカテゴリーに対して店内で全て加工せざるを得ない。インフラを持っていなかったところが食品を伸ばし切れなかった大きな背景」との課題意識を持つ。

このような課題意識から、第一の施策として、ヨーカ堂が自営で展開している、肌着を除く婦人・紳士・子どものアパレルから完全に撤退してセブン&アイグループの戦略の軸足となる食の領域にフォーカスしていく。

イトーヨーカ堂の山本哲也社長
イトーヨーカ堂の山本哲也社長

同施策について、ヨーカ堂の山本哲也社長は「完全撤退で在庫や棚卸資産が大きく圧縮され、ワーキングキャピタル(運転資本)などの向上が見込まれる。我々の商品がなくなったときには、テナント様に入っていただくことも当然ありうると思う。テナント様を含め外部のお力を借りて個店ごとに特徴を踏まえて展開していきたい」と述べる。

自営アパレル撤退に続く施策としては、ヨーカ堂の店舗を首都圏に絞り込む。

イトーヨーカドーの店舗数は2月末現在で126店舗。これを現在閉鎖に向けて進めている店舗に追加して新たに14店舗の閉鎖を決定した。2025年度(2月期)末までに93店舗へと減らしていく。

首都圏では「イトーヨーカドー、ヨークベニマルと首都圏SST(スーパーストア)事業の統合再編を実施し、注力する首都圏におけるシナジーと運営効率を最大化する」(井阪社長)。

インフラも整える。

「プロセスセンター、セントラルキッチン、ネットスーパーセンターといった戦略投資インフラの活用によりさらなる利益成長を実現していく」(井阪社長)と意欲をのぞかせる。

「Peace Deli 流山キッチン」(千葉県流山市)
「Peace Deli 流山キッチン」(千葉県流山市)

この考えのもと、直近では3月28日に「Peace Deli 流山キッチン」(千葉県流山市)が本格稼働。

流山キッチンは、セブン&アイ共通の食品製造拠点として、首都圏のイトーヨーカドー・ヨーク約200店舗へ鮮魚・精肉・ミールキットを供給。今後、セブン-イレブン店舗向けや、イトーヨーカドーネットスーパー専用商品の供給を計画する。

夏には横浜でネットスーパーセンターを、24年2月にはセントラルキッチン「千葉キッチン」を稼働させる予定となっている。

山本社長は「セブン-イレブンなどとのグループ連携で一定の成果が出てきており、食を中心とした事業の成長が見えてきた。さらに、今期オープンをするネットスーパーセンター化といった成長戦略を含めて、これまでの回復とは大きく異なる」と期待を寄せる。

なおセブン&アイは25年度に、SST事業でEBITDA 850億円、首都圏SST事業でEBITDA550億円、ROIC4%以上を目標に掲げる。前期SSTのEBITDAやROICは非開示。

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